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【アメリカ】政府、国有林管理の修正計画案提示。山火事や病害が新たな脅威に

【アメリカ】政府、国有林管理の修正計画案提示。山火事や病害が新たな脅威に 1

 米農務省森林局は6月20日、バイデン政権の原生林保護へのコミットメントを前進させるため、国家原生林計画修正案の環境影響評価書草案を公表した。90日間のパブリックコメント期間にはいる。

 米国の森林は、同国の年間温室効果ガス排出量の10%以上に相当する二酸化炭素を吸収している。バイデン政権では、農務省森林局と内務省土地管理局(BLM)が全米初の原生林及び成熟林のデータベースを完成。両機関が管理する連邦所有地は、原生林約3,200万エーカー、成熟林8,000万エーカー、合計1億1,200万エーカーあり、両機関が管理する全森林地のうち、原生林は18%、成熟林は45%を占めることがわかった。

 森林局は最近、「成熟林と老齢林の脅威分析」を発表。森林局とBLMが管理する原生林と成熟林に対する脅威を特定しており、山火事、昆虫、病害等の気候変動による攪乱に対処するには、現在の管理では対応が不十分であることことが示されていた。

 具体的には、気候変動と森林火災による森林消失よって悪化した山火事が、成熟した原生林と成熟林に対する最大の脅威であることが明らかとなった。また、西部では昆虫と病害が、アラスカと東部ではより多様な攪乱が原生林の脅威となっている。分析によると、成熟林の3分の2、原生林の半分強がこれらの脅威にさらされているという。1950年から1990年までは、森林伐採が原生林消失の主原因だったが、今では山火事等に脅威の要因が移ってきている。

 今回発表された国家原生林計画修正案は、全ての国有林において原生林の保全と再生を一貫して実現する枠組みを提案。原生林に対する脅威や山火事リスクを軽減するために、現在および将来の気候変動による脅威を考慮した積極的なスチュワードシップ活動の重要性を強調した。また、地域的、地理的に関連した情報と、先住民の知識を含む利用可能な最善の科学を用いて、適応的管理戦略を策定することも求めている。

 BLMは4月に、「BLM公有地ルール」を最終決定しており、米国の公有地管理をバランスよくし、健全な景観を維持することを規定している。

【参照ページ】USDA Forest Service seeks public comment on draft guidance for old growth management on national forests

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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