
森林保護推進の国際NGO森林管理協議会(FSC)は9月2日、企業がEU森林破壊・森林劣化規則(EUDR)遵守を実現するため、新たに支援サービス「FSC Aligned for EUDR」を開発したと発表した。
EUDRは、パーム油、牛(牛肉・牛皮革等)、木材(紙パルプ含む)、コーヒー、カカオ、ゴム、大豆及びそれらの関連製品を対象に、EU域内市場での取引、EU域内市場への輸入またはEU域内から輸出する場合に、サプライチェーンで森林破壊を伴っていないことのデューデリジェンスを企業に義務付けるもの。大企業は2024年12月30日、中小企業は2025年6月30日から義務が適用される。
【参考】【EU】森林破壊・森林劣化規則が成立。7品目にデューデリ義務。猶予期間は18ヶ月。違反時は巨額罰金も(2023年5月18日)
「FSC Aligned for EUDR」は、既存のFSC認証とは別に、企業が活用できるよう提供する2つのサービスで構成されている。
まず。「FSC Aligned Certification for EUDR」は、既存のFSC認証を活用しつつ、EUDR遵守を実現するための認証制度を新設。7月1日にリリースしたEUDR準拠の規制モジュール「FSC-STD-01-004」と、FSCリスク評価フレームワークの2つで構成。デューデリジェンスの実施と報告をサポートする。これら2つを効率的に操作するためのツール「FSC Risk Hub」も近日中に公表される。
【参考】【国際】FSC、EUDR準拠の規制モジュールを新設。森林破壊・森林劣化リスク評価を強化(2024年7月17日)
次に、サプライチェーンのデューデリジェンス支援ツール「FSC Aligned Reporting for EUDR」を用意。こちらも近日中にリリースされるツール「FSC Trace」上で、トレーサビリティに関する必要なデータ収集や、「FSC Risk Hub」で入力した情報を基に、デューデリジェンス報告書案とデューデリジェンス宣言書案を自動作成できるようになる。
また、「FSC Aligned for EUDR」の全体像や、企業の状況に応じて必要なステップをナビゲートする自己評価ツール等にアクセスできるポータルサイト「FSC EUDRジャーニー」も開設。FAQコーナーも設けられた。
【参照ページ】FSC launches dedicated site to streamline EUDR compliance
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