
国際的な環境情報開示推進NGOのCDPと、国際的な企業連合体Business for Nature(BfN)は10月29日、自然移行計画(トランジションプラン)と自然戦略の概念及び国際ガイドラインの動向を整理したペーパーを発行した。
今回のペーパーは、国連生物多様性条約第16回カリ締約国会議(CBD COP16)に合わせて発行されたもの。すでに自然戦略と自然移行計画については、複数の機関がガイダンスの策定に入っているため、全体の動向を俯瞰して伝えた。
まず、自然戦略の定義については、組織がネイチャーポジティブな世界を実現していくことに貢献するための未来志向でハイレベルなロードマップであり、全体ゴールと野心的な目標、科学的根拠に基づく目標設定、自然移行計画策定への意思の3つを包含したものと説明。自然移行計画については、自然戦略に関する具体的な実行計画であり、実社会へのリアルインパクトの観点から重要テーマを優先順位をつけて説明したものと定義した。
自然移行計画に関しては、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)とグラスゴー金融同盟(GFANZ)が連携して各々のガイダンス策定に入っている中、世界自然保護基金(WWF)が2024年11月、世界経済フォーラム(WEF)が2025年4月に個別にガイダンスを発行する作業を進めている。
【参考】【国際】GFANZ、ネットゼロ移行計画に自然課題を任意統合へ。TNFDと連携(2024年10月29日)
【参考】【国際】TNFD、自然移行計画ガイダンス案公表。2025年中に完成へ。GFANZと連携(2024年10月29日)
今回のペーパーは、GFANZ、TNFD、WEF、WWF、WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)、SBTネットワーク(SBTN)との協議を踏まえて発行されており、今後も各々は歩調を合わせていく模様。
【参照ページ】What Are Nature Strategies and Nature Transition Plans?
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