Skip navigation
サステナビリティ・
ESG金融のニュース
時価総額上位100社の97%が
Sustainable Japanに登録している。その理由は?

【国際】IBMとSEforALL、都市インフラ開発で2つのAIモデル発表。新興国で活用開始。COP29

 エネルギーアクセス向上の国際官民連携イニシアチブSustainable Energy for All(SEforALL)とIBMは11月15日、国連気候変動枠組条約第29回バクー締約国会議(COP29)の場で、持続可能な都市開発を支援するため、一般利用可能な2つのAIモデルを共同発表した。

 SEforALLは現在、米国際開発庁(USAID)、英外務・英連邦・開発省、スイス開発協力機構、オーストリア開発局、アイスランド外務省、国際銅協会、ロックフェラー財団、ブルームバーグ・フィランソロピーズ、IKEA財団、レメルソン財団、ClimateWorks財団、OPEC国際開発基金、IBM、グーグル等が加盟している。

 IBMは2022年、IBMの協働エンゲージメント・モデル「IBM Garage」を通じ、SEforALLチームとの協働を開始。今回、IBM Cloud上で稼働するインタラクティブなオンライン・プラットフォーム「Open Building Insights(OBI)」と、都市が成長する場所を予測するために設計されたオープンソースのAIモデル「Modeling Urban Growth(MUG)」を共同発表した。

 OBIは、地図上にデータを視覚的に統合し、建物の位置、高さ、設置面積、利用形態等、都市計画の課題に取り組む国々の建物に関連する情報を提供。建物が住宅か非住宅かを判別できる。OBIのインタラクティブ・マップは、建物の高さを推定できるドイツ航空宇宙センター(DLR)のモデル、電力状況と消費に関する情報を提供するオープン・エナジー・マップのモデル、さらにIBMが作成したモデルを統合した。

 OBIは、すでに、ケニア全土の情報を解析したデータを無料で一般公開中。すでに同国でエネルギー計画に利用されている。IBMモデルとDLRモデルは、インドのマハラシュトラ州に関してもOBIを通じて利用可能となっており、今後インドでの対象範囲を拡大しにいく。

 MUGは、人工衛星画像からの過去のデータ、傾斜や標高などの地理データ、人口統計データ、道路配置などの構造データを時系列に組み合わせて学習し、都市成長の地域をシミュレーションできる。ナイジェリア、ベナン、トーゴ、ガーナ、カメルーン、ウガンダ、ケニア、コンゴ民主共和国、タンザニア、ルワンダ、マラウイの国々のデータを学習データとして活用しているが、アフリカ以外の世界中のどの国に対しても、一般にアクセス可能なデータを使って、ユーザーが再トレーニングできるように設計されている。

 SEforALLは11月14日には、2024年のG20議長国ブラジル政府と協働で、「公正かつ包摂的なエネルギー移行コンパクト」を発表。G20エネルギー移行相会合が10月に発表した「公正かつ包摂的な移行原則」を、G20以外の国からも賛同を求めるアクションを開始している。

【参考】【国際】G20エネルギー移行相会合、「公正かつ包摂的な移行原則」発表。エネルギー計画世界連合も創設(2024年10月10日)

【参照ページ】Sustainable Energy for All and IBM Launch New AI Solutions for Energy and Urban Development 【参照ページ】Brazil Launches New Compact for a Just and Inclusive Global Energy Transition

author image

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

この記事のタグ

Sustainable Japanの特長

Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。

  • 時価総額上位100社の96%が登録済
  • 業界第一人者が編集長
  • 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
  • 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする

※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら

"【ランキング】2019年 ダボス会議「Global 100 Index: 世界で最も持続可能な企業100社」"を、お気に入りから削除しました。