Skip navigation
サステナビリティ・
ESG金融のニュース
【2026年2月末まで】有料記事体験キャンペーンを実施中!詳細はこちら。

【国際】IEA、原子力発電に関する現状と見通しに関する報告書を発行。2025年の発電量は過去最高

 国際エネルギー機関(IEA)は1月16日、世界の原子力発電の現状と今後の見通しを分析した報告書を発表した。2025年には原子力発電による発電量が過去最高となる見通し。

 同報告書によると、原子力発電が世界の発電量に占める割合は約10%。さらに目下、過去30年間で最高水準の63基、合計70GW以上の設備容量が新設中。40カ国以上で原子力発電の利用拡大に対する支援が実施されている。小型モジュール炉(SMR)等のイノベーションも原子力発電の在り方を変化させている。

 既存の原子炉はほとんどが先進国にあり、数十年前に建設されているものが多い。また過去5年間で、世界の原子炉60基以上の運転寿命を延長することが決定されており、これは世界の原子力発電所の15%に相当する。

 一方、建設中の原子炉の半分は中国で建設されており、2030年までに中国の原子力発電の設備容量は米国とEUを超える見込み。米国やフランス等の先進国の原子力発電所は、大型かつ経過年数の平均が約36年。設備の寿命延長は容易ではなく、新規大型原子炉のプロジェクト遅延とコスト超過に苦しんでいる状況にある。

 国連気候変動枠組条約第28回ドバイ締約国会議(COP28)の場で、原子力発電設備容量を2050年までに世界全体で2020年比で3倍にするイニシアチブも発足。原子力発電所への年間投資額は、2020年以降の3年間で約50%増加し、600億米ドル(約9兆円)を超えた。

【参考】【国際】22ヶ国、COP28で2050年原子力発電設備容量3倍の目標に署名。米国主導。日本も(2023年12月3日)

 同報告書では、サプライチェーンの多様化の必要性と資金調達の重要性も強調している。2017年以降に世界で設計された原子炉52基のうち、25基は中国、23基はロシアが設計しており、ウランの生産、濃縮も寡占化が進んでいる。

 ウラン生産では、カザフスタン、カナダ、ナミビア、オーストラリアの4カ国で市場シェアが75%を超える。濃縮プロセスでは99%以上を同4カ国が占める。企業別では、ロシアのロスアトムが40%でトップ。英国、ドイツ、オランダの国際共同企業Urencoが33%、中国核工業集団(CNCC)が15%、フランスのオラノが12%と続く。同報告社、寡占リスクを想定し、サプライチェーンを多様化していくべきと訴えた。

 資金調達の観点では、原子力発電の普及には多額の投資が必要となり、原子力が急成長するシナリオでは、2030年までに年間投資額を現在の2倍の1,200億米ドル(約18兆円)に増加させる必要がある。公的資本だけではなく、民間資本を誘致する必要が出てくる。

 民間部門からの投資意欲は、建設期間が短く、コスト削減余地の大きいSMRに向けられている。2023年から2024年にかけて、主にデータセンターの増大する電力需要を満たすために多くの民間企業が原子力発電への投資を発表している。

 同報告書は、各国政府は、規制枠組みを整理して民間部門が安心して投資ができるようにし、戦略的ビジョンを策定する必要があると提唱。政府の適切な支援があれば、資金調達コスト削減が実現でき、SMRの設備容量は2040年までに80GWに到達。世界全体の原子力発電容量の10%を占める可能性があるとした。そのため、SMR建設コストを、大規模水力発電や洋上風力発電と同程度の水準まで引き下げられるかがカギとした。

【参照ページ】A new era for nuclear energy beckons as projects, policies and investments increase

今なら無料会員にご登録いただくだけで、
有料記事の「閲覧チケット」を毎月1枚プレゼント。
登録後、すぐにご希望の有料記事の閲覧が可能です。

※ 閲覧チケットは翌月への繰り越しはできません。

無料登録してチケットを受け取る

有料記事体験キャンペーンの詳細はこちら

または

有料会員プランで
企業内の情報収集を効率化

  • 2000本近い最新有料記事が読み放題
  • 有料会員継続率98%の高い満足度
  • 有料会員の役職者比率46%
有料会員プランに登録する
author image

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

この記事のタグ

Sustainable Japanの特長

Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。

  • 時価総額上位100社の96%が登録済
  • 業界第一人者が編集長
  • 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
  • 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする

※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら

"【ランキング】2019年 ダボス会議「Global 100 Index: 世界で最も持続可能な企業100社」"を、お気に入りから削除しました。