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【国際】FIFA、フットボール・スタジアム・ガイドライン改訂。規模別にサステナビリティ水準設定

【国際】FIFA、フットボール・スタジアム・ガイドライン改訂。規模別にサステナビリティ水準設定 1

 国際サッカー連盟(FIFA)は2月28日、「フットボール・スタジアム・ガイドライン」を改訂。サッカースタジアムの建設と改修に関するベストプラクティス基準をアップデートした。特にスタジアムの規模毎に環境・社会・経済の3つの観点から在るべき姿を示した。

 同ガイドラインは、2011年に初版が発行され、大規模スタジアムを対象としたベストプラクティスを提示。最近では2022年に改訂され、中小規模のスタジアムも同ガイドラインの対象としていた。また同ガイドラインは、スタジアムの検討、設計、建設、保守・メンテナンスまでをカバーしている。同ガイドラインは、追求すべき推奨事項を示しており、遵守要件を定めたものではない。

 今回のガイドラインでは、会場の規模や場所、用途、新設・改修等にかかわらず、あらゆるスタジアム開発に適用できる会場設計とイノベーションの基準を示したと強調。一方、あらゆるスタジアムに万能な基準を策定することは容易ではなく、主に会場の規模に応じて5つのカテゴリーに分け、各々についての「北極星」を示した。具体的には、観客席4万人以上、2万人以上、1万人以上、3,000人以上、250人以上の5つの分類している。

 例えば、新設スタジアムでのグリーンビルディング基準として、観客数4万人以上のスタジアムにはLEED認証ゴールド、2万人以上のスタジアムにはLEED認証シルバーの取得を推奨。また全てのカテゴリーで、障害者観客席を全体の0.5%以上確保し、随行者の席も1つずつ確保することを推奨した。2万人以上のスタジアムにはセンサリールームを1室以上設けることを推奨した。

 また、サステナビリティに関連する内容を大幅にアップデートされた。サステナビリティの定義としては、環境保護、社会的発展、経済的発展の3つの概念で構成。同章では人権・労働基準に関する項と、環境保護に関する項の2つが設けられている。環境保護に関しては、気候変動に焦点を当て、エンボディド・エミッション(建材生産での排出量)も含めたライフサイクル全体での低炭素化を図るべきとしている。スタジアム建設の目安としては、大規模な低炭素スタジアムは1m2当たり1,000kgCO₂e以下、中規模のスタジアムでは同750kgCO₂e以下としたが、今後、時間ともに水準も変化していくだろうとした。

 また、スタジアムの設計段階で可能な限りエンボディド・エミッションを削減した後、残存排出量についてはカーボンオフセットをすることも可能とし、その際には、国際的に認められた信頼性の高いカーボンクレジットを使うべきとした。

 また今回の改訂では「練習場」の章が追加され、試合以外の日常的な施設についても同ガイドラインの対象となった。

【参照ページ】FIFA Stadium Guidelines set global benchmark for football stadiums

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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