
消費者庁は4月21日、地方自治体の保健当局に対し、合成着色料の食用赤色3号を含有する食品に関する自主点検を要請した。同庁は、科学的な見地から食用赤色3号の食品添加物としての使用について検討していく。
今回の決定は、米保健福祉省所管の食品医薬品局(FDA)が1月、合成着色料「食用赤色3号」の食品への使用許可を取消したことがきっかけ。FDAは、雄ラットの試験で発癌性が認められたという報告があったことから、食品では2027年1月15日まで、医薬品では2028年1月18日までに使用を禁止するよう決定した。ヒトでの発癌性は確認されていないが、米国では、食品医薬品化粧品法に1958年に追加されたデラニー条項より、「動物やヒトにがんを引き起こすと考えられる物質は食品添加物として使用できない」と決められている。
食用赤色3号は、日本では、食品衛生法施行規則に基づき、カステラ、きなこ、魚肉漬物、鯨肉漬物、こんぶ類、しょう油、食肉、食肉漬物、スポンジケーキ、鮮魚介類(鯨肉を含む)、茶、のり類、マーマレード、豆類、みそ、めん類(ワンタンを含む)、野菜及びわかめ類以外の食品に、着色の目的で使用することが認められている。
消費者庁では、2月に開催した食品衛生基準審議会添加物部会で、日本では使用基準を改正する必要はないと判断。しかし、3月に厚生労働省で開催された薬事審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会では、欧州食品安全機関(EFSA)及びFAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)が定める許容一日摂取量(ADI)を上回る使用実態が確認されたことから、医薬品等の製造販売業者に対し、食用赤色3号の含有量の自主点検を求めるとともに、ADIを超える量の食用赤色3号が含まれる場合には、リスク評価を実施した上で、必要に応じて、使用量の変更等の対応を取るよう求めるよう勧告した。
今回の自主点検は、日本国内で流通している食品のうち、錠剤、カプセル剤、粉末剤、ドリンク剤及びドリンク剤類似清涼飲料水等の形態を有し、かつ、一日当たりの目安の摂取量を明示している食品を対象。1日当たりの想定最大摂取量を算出し、ADIとして設定されている「0.1 mg/kg 体重/日」を超える場合に、消費者庁に報告することを求める。さらに、使用量の変更等の要否を検討し、最初の報告から1ヶ月以内に消費者庁に追加報告することも求める。
米食品医薬品局(FDA)は4月、赤色3号の使用禁止期限の前倒しや、シトラスレッド2合、オレンジB、緑色3号、赤色2号、黄色5号、黄色6号、青色1号、青色2号についても使用禁止手続きを開始することを発表している。
【参考】【アメリカ】FDA、合成着色料の使用禁止政策発表。天然着色料の許認可迅速化(2025年4月24日)
【参照ページ】食用赤色3号を含有する食品に関する自主点検について
【参照ページ】FDA to Revoke Authorization for the Use of Red No. 3 in Food and Ingested Drugs
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