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【国際】VCMI、主張実践規範の第3版発行。スコープ3行動規範も策定。短期削減の加速提唱

 ボランタリーカーボン市場の国際ルール策定イニシアチブ「ボランタリーカーボン市場インテグリティ・イニシアチブ(VCMI)」は4月30日、「主張実践規範(Claims Code of Practice)」を改訂し、3.0版を発行した。同時に、スコープ3の温室効果ガス排出量の取扱を整理した「スコープ3行動規範」も策定した。

 VCMIは2023年6月、カーボンクレジット使用の国際ルールとして「主張実践規範(Claims Code of Practice)」を策定。カーボンクレジットを使用する際には、科学的根拠に基づく削減目標を策定することを規定した「基礎基準」の遵守と、ICVCMのCCPラベル等、質の高いカーボンクレジットを活用することを定めている。また、VCMIは2023年11月に2版、2024年8月に2.1版を公表している。

【参考】【国際】ICVCM、CCPラベルの取得申請開始。VCMI主張実践規範はCCPラベル取得を実質義務化(2023年9月17日)

 今回の3.0版では、まず、基礎基準1で規定されている温室効果ガス排出量の算定について、2.1版まではGHGプロトコルに基づく算定を必須としていたが、国毎のGHG算定手法も容認した。但し、スコープ1とスコープ2の排出量の第三者機関による限定的検証は必須とした。

 次に、基礎基準2で規定されている温室効果ガス排出量削減目標の策定について、2.1版までは科学的根拠に基づく削減目標イニシアチブ(SBTi)からの短期目標承認を必須としていたが、同等の類似基準により承認でも可とした。続いて、2.1版までは2050年までのスコープ3を含むカーボンニュートラル長期目標の策定も必須としていたが、長期目標設定そのものを推奨に格下げした。これにより、VCMIのミッションは、短期的な排出削減を加速せることに立ち戻ったと言うこともできる。

 スコープ3の取扱については、VCMIは短期的なカーボンオフセットを推奨するという同機関のミッションと、スコープ3排出量そのものの削減努力を減衰させないという概念の間で、落とし所を模索してきた。その結果、VCMIは2023年に「Scope 3 Flexibility Claim」、2024年に「Scope 3 Claim」を各々ベータ版として発行してきたが、今回ついに主張実践規範の捕捉ガイダンスとして「スコープ3行動規範」が最終策定された。

【参考】【国際】VCMI、主張実践規範でスコープ3でのカーボンクレジット使用に上限設定へ。パブコメ募集(2024年3月4日)

 スコープ3行動規範では、まず、スコープ3排出量の削減そのものを進めることは大前提とし、スコープ3削減を進めていない企業は、「主張実践規範(Claims Code of Practice)」の格付取得の対象外となる。次に、セクター毎の在るべき排出削減パスウェイをベースラインとする「カーボンバジェット・アプローチ」もしくは企業のネットゼロに向けた線形もしくは非線形の排出パスウェイをロードマップとする「前年比アプローチ」のいずれかを選択し、パスウェイから算出される年次スコープ3排出量と実スコープ3排出量の差分を「排出量ギャップ」として計算する。

 「カーボンバジェット・アプローチ」を採用した企業に関しては、報告の前年までのスコープ3排出量ギャップを、カーボンバジェットの25%以下に抑えなければならない。さらに、排出量ギャップ全体もカーボンバジェットの40%以下に抑えなければならない。「前年比アプローチ」を採用した企業に関しては、排出量ギャップを25%以下に抑えなければならない。

 さらに今後のスコープ3排出量削減を着実に遂行させるため、スコープ3排出量削減の障壁の内容と理由、障壁を突破するための実施したアクション、2040年までの対策リストについて公表することも必須とした。そして、カーボンオフセットに依存しない排出量削減を促すため、スコープ3行動規範そのものを2040年までの時限ルールとした。

 VCMIは今回、スコープ3行動規範の策定と同時に、「スコープ3アクション・チャレンジ」を開始。国際商業会議所(ICC)、ザ・ネイチャー・コンサーバンシー(TNC)、We Mean Business Coalition等の10団体から支援を受け、スコープ3のカーボンニュートラル化に関する誓約に署名するよう企業に呼びかけていく。

【参照ページ】VCMI Launches Scope 3 Action Code of Practice

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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