
国連食糧システムサミット+4ストックテイキング・モーメント(UNFSS+4)が7月27日から29日まで、エチオピアのアジスアベバで開催された。2021年の第1回サミットで設定した持続可能な農業・食料システムへの転換に向けた進捗状況を確認した。
【参考】【国際】UNFSS+2、国連事務総長が総括し閉幕。企業の関与拡大訴え。気候変動政策への組込み(2023年7月31日)
国連事務総長が主催する国連食糧システムサミットは、2021年に第1回を開催。その際に、2年毎に進捗状況を確認する「ストックテイキング・モーメント」会合を開催することが宣言され、2023年に第2回、そして今回が第3回の開催となった。国連食糧農業機関(FAO)が中核となり、国連食糧システム調整ハブを形成。国際農業開発基金(IFAD)、世界食糧計画(WFP)、国連環境計画(UNEP)、世界保健機関(WHO)、国連開発調整オフィスが参画している。
2021年の前回サミット以降、FAOに食料システムに関する国家戦略(National Pathways)を提出した国は128ヶ国となった。また、2023年のサミットでは、101カ国が任意に提出した進捗報告書により進捗状況を把握したが、今回のサミットでは、より包括的な状況把握を進めるため、統一質問票、詳細インタビュー、地域毎の準備会合での状況説明の3つを行い、各々、80カ国、55カ国、87カ国が内容を提出し、結果的に112カ国が進捗状況を報告した。
進捗状況の中身では、制度的には進展してきている。中南米11カ国の他、ケニア、スイス、レバノン等の国では「食料権」が憲法に明記された。ネパール、ボリビア、チリ等では「食料権」や食料安全保障を促進する法律が制定された。また、小規模農家、若者、女性、先住民族を重視したインクルーシブな農業政策も重視されるようになってきている。健康・栄養、気候変動、生物多様性・生態系の各政策も統合されるようになってきている。
一方、課題は、国家戦略を実行していくための行政予算、ファイナンス、科学技術の確保。提言としては、国レベルの責任者の権限強化、科学技術・ナレッジへの積極投資、財源確保のための政策改革等を挙げた。また、戦争や紛争が食料安全保障の大前提となることも強調した。
【参照ページ】Launch of UNFSS+4 Report: Scaled-Up Action Needed to Transform Food Systems by 2030
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