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【日本】GPIF、ESGインデックス投資でリバランス開始。TNFD好開示はキリンとアサヒ

 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は8月29日、ESG等のサステナビリティ投資に関する状況をまとめた「サステナビリティ投資報告」の2024年度版を発行した。

【参考】【日本】GPIF、ESGインデックスとESGファンドを新たに公募。国内株式と外国株式(2025年7月17日)

 GPIFの現在の運用資産額は249.78兆円。ESGインデックスに連動する運用資産額は18.2兆円だが、議決権行使・エンゲージメント型まで含めると249.78兆円の全ての資産でESG投資を実践している。

 ESG投資を行う理由については、「投資先である一部の企業が一時的な収益拡大のために、環境や社会への大きな負荷を省みない事業活動を行った結果、その企業の株価が上昇したとしても、他の企業を含めた経済全般や社会がそれらの負の影響を受けるのであれば、ユニバーサル・オーナーのポートフォリオ全体としては大きなダメージとなります。言い換えると、投資収益を確保するには負の外部性を抑制して、持続可能な資本市場や社会を維持することが重要ということです。サステナビリティに関する問題による資本市場への負の影響が低減することは、GPIFのようなユニバーサル・オーナーが投資収益を長期で追求する上では不可欠」と伝えた。

 新たな動向としては、GPIFはこれまでESGインデックス投資をリバランスの対象外としてきたが、それに伴いESGインデックス投資が占める割合は年々増加。適切なリスクコントロールを行うため、2025年度からリバランスを開始している。またトラッキングエラーを小さくするため、「ベスト・イン・クラス型」から「ティルト型」への運用シフトも行っている。同時に、新規インデックスの選定等も進めている。

 また今回のレポートでは、オルタナティブ運用でのESG投資の実践の状況や、GSS+債(サステナブルボンド)への投資状況も掲載されている。

 ESGインデックス投資の運用パフォーマンスでは、各ESGインデックスの運用開始から2025年3月までの期間での分析では、S&P/JPXカーボン・エフィシエントとモーニングスターGenDiはアンダーパフォームしているが、それ以外はアウトパフォームしていた。直近12ヶ月のパフォーマンスでは、S&P/JPXカーボン・エフィシエント、FTSEブロッサムSR、MSCI ESGユニバーサルはアンダーパフォームだった。 (出所)GPIF

 GPIFが重視している発行体企業のESG評価の向上では、FTSE及びMSCIともに上昇傾向にある。 (出所)GPIF

 利害関係先への議決権行使の影響の有無については、分析の結果、影響は確認されなかった。但し、「全体反対率」が高い議案については、利害関係の有無による議決権行使の違いが現れているケースも一部で確認された。

【参考】【日本】GPIF、運用会社の利益相反状況調査。2017年度以降に大きく改善。特に一部議案で(2025年8月26日)

 気候変動に関しては、ファイナンスドエミッションが2016年度以降減少傾向にある。国内株式の排出量は前年比で244万t減少し、主な要因は発行体企業の排出量の削減。外国株式は267万t減少し、主な要因は排出量の多い企業の保有比率の低下。 (出所)GPIF

 さらに今回、委託先運用会社が選定した「優れたTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)開示」企業を初めて発表。キリンホールディングスとアサヒグループホールディングスが6票タイ。東急不動産ホールディングスが4票、住友林業、王子ホールディングス、日本電気(NEC)、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が3票だった。

【参照ページ】『2024年度 サステナビリティ投資報告』を刊行しました

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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