
経済産業省資源エネルギー庁は9月26日、2040年までに地熱発電を約1.4GW開発する目標を発表した。新技術の超臨界地熱で0.8GW、同じく新技術のEGS型とクローズドループ型で0.6GWの開発を目指す。
今回の発表は、次世代型地熱推進官民協議会の中で資源エネルギー庁が示したもの。同庁は、「次世代型」と呼ばれる新技術の地熱発電ポテンシャルを77GWと見積もっており、2035年から2050年までに10%の7.7GWの開発を標榜。2040年までの開発目標を1.4GWとした。
超臨界地熱は、従来型よりも深部に存在する高エネルギーの地熱流体を活用。深部の水源は雨水ではなく、海水となっており、温泉水等への影響が小さい。さらに、従来型と比べて設備容量当たりの敷地改変面積を小さくできるため、周辺環境への負荷も低減できる。一方、開発規模は、従来型が30MW程度なのに対し、超臨界地熱は100MW程度と大きい。一方、掘削や設備保守等で新たな技術開発が必要となる。
クローズドループ型は、閉鎖系管内に流体を循環させ、周囲の岩石からの熱伝導で地熱を回収し利用する技術。天然の熱水系を必要としないため、温泉水への影響が小さく、また水源探査も不要となる。一方、地下構造物の耐久性や高温耐性の確保や、流体循環の安定的な分岐・合流のための技術開発が必要となる。
EGS型は、「Enhanced Geothermal System(地熱増産システム)」の略で、亀裂や帽岩等の資源環境が整っていない場合に、人工的に好条件を創出し、地熱発電を行う技術。EGSは広義には超臨界地熱やクローズドループも含める場合もあるが、今回はそれらと並列の概念として位置づけた。
目標達成に向けたロードマップでは、フェーズ1として2030年までに国内で先行導入。フェーズ2として2030年代早期の次世代型地熱の運転開始。フェーズ3として国内普及とそれによる地熱発電の抜本的な導入量拡大を目指す。
また技術別では、超臨界では、NEDOが調査を進めている八幡平、葛根田、湯沢南部、九重の4カ所を参考にし、2030年までに超臨界地熱の出力や生産流体性状の確認による資源化を目指す。クローズドループでは、2030年までに実証井の掘削及びそれらを用いた循環試験、地下の適切な熱回収システムの完成を目指す。EGSでは、2030年までに、実証井掘削及びフラッキングによる貯留層造成、それによる熱回収システムの完成を目指す。
【参照ページ】次世代型地熱推進官民協議会
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