
クボタは6月16日、PFAS(パーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物)のうち、PFOS、PFOA、PFNAの3種類を対象に、同社の溶融分離技術による分解処理の実証を行い、3種類いずれも99.999%以上の分解効率を達成したと発表した。PFAS含有廃棄物の適正処理への有効性を確認した。
同社の溶融分離技術では、焼却灰や廃棄物を高温で溶融処理することで、減容化・無害化するとともに、鉱物・金属成分をスラグとメタルとして再資源化することが可能。溶融炉内の温度は、通常運転で1,250℃から1,400℃に達し、PFAS分解処理方法の一つとして推奨される1,100℃以上を上回る。1月には、PFNAを対象にした実証で99.999%以上の分解に成功済み。
今回の実証では、環境省の技術的留意事項に準じ、PFNAに加え、PFOSとPFOAについても分解処理を実施。実運用を想定し、通常運転と同じ条件下で3種類のPFASを混合した試料を溶融炉に投入し、投入物、排出されたスラグ、飛灰、排ガスを採取してPFAS含有濃度を分析した。その上で投入・排出されたPFAS量を算定し、分解効率等を評価した。
評価結果は、分解効率がPFOSで99.9992%、PFOAで99.9994%、PFNAで99.9994%超。排ガス単体を評価対象とする分解除去効率は、3種類とも99.9999%超となった。スラグ、飛灰、排ガスのいずれでも、各PFAS濃度は管理目標参考値未満。米国環境保護庁(EPA)の分析方法に基づく評価でも分解効率は同等となり、高度分解の指標となる揮発性PFAS(C2F6)も検出下限値未満だった。
同結果に関しては、環境省および同省が招聘した専門家により、同省の「PFOS及びPFOA含有廃棄物の処理に関する技術的留意事項」に示されたPFOSおよびPFOAの分解効率と管理目標参考値を満たすことも確認。同技術的留意事項は、PFOSおよびPFOAを対象としているが、PFNAも同事項に準じて評価した。
同社は今後、PFAS規制強化が進む米国、欧州、アジア等でパートナーシップを構築し、同技術の普及とビジネスモデル構築を目指す。特に米国では、PFAS含有への懸念から一部州で下水汚泥の農地還元を規制する動きがあるため、PFASリスク低減とリン資源循環の実現に向け提案活動を進める。

【参照ページ】溶融分離技術により3種類のPFAS(PFOS,PFOA,PFNA)を99.999%以上の高効率で分解
【画像】クボタ
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