
科学的根拠に基づく削減目標イニシアチブ(SBTi)は9月18日、現在進めている企業版ネットゼロ・スタンダード改訂の対象に、ネットゼロ達成時の残存排出量のオフセット「中和(ニュートラライゼーション)」の関する微調整を含めることを公表した。
SBTiは5月9日、企業版ネットゼロ・スタンダードの大規模改訂に向けたプロセスに着手。第2版の完成を2025年末に予定し、2026年以降に導入する計画となっている。同改訂では、スコープ3削減でのカーボンインセット活用が大きな焦点となっているが、今回の発表で、新たに中和に関する基準の改訂も目指すことが明らかとなった。
【参考】【国際】SBTi、企業版ネットゼロ・スタンダードの大規模改訂に着手。2025年末の完成を予定(2024年5月12日)
【参考】【国際】SBTi、スコープ3削減目標手法改訂で方向性。カーボンインセット模索。オフセット検討せず(2024年8月5日)
現行の企業版ネットゼロ・スタンダードでは、中和に関しては、二酸化炭素を永久的に除去・貯蔵できる「除去・吸収型」のカーボンオフセットのみを適格としている。今回の発表によると、改訂後も適格なカーボンクレジットを「除去・吸収型」のみに限定する規定は継続する模様。
SBTiは今後、中和の要件に関してワークショップを開催し、意見を収集していく。ワークショップで集められた知見は、リサーチペーパーとして発表され、基準改訂の材料とする。最終的には、原案を公表し、パブリックコメントを募集した後に、最終確定する。
【参照ページ】The SBTi Corporate Net-Zero Standard revision expanded to refine approach to neutralization
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