
環境に関する金融リスクを検討するための中央銀行・金融当局ネットワーク「環境リスクに係る金融当局ネットワーク(NGFS)」は10月21日、気候変動移行リスクとマクロ金融政策に関する報告書を公表した。
同報告書は、気候変動緩和政策(炭素価格設定、グリーン補助金および投資、非市場ベースの措置および規制等)、グリーンテクノロジーのイノベーション、消費者選好の変化の3つで構成される移行(トランジション)の3つの主要な推進要因を分析。すでに各国で金融政策が発動されており、低炭素部門へのファイナンスを拡大することで、経済の構造を大幅に変えることが意図されているとした。
一方、インフレや生産量変動の影響を受け、移行に向けたマクロ金融政策は、短期的なトレードオフに苛まれる可能性もあると指摘。そのため、中央銀行は、金融政策の評価や意思決定において、グリーントランジションのマクロ経済への影響についてより深く理解することが重要とした。
NGFSは8月には、物理的リスクとマクロ金融政策に関する報告書も公表している。そちらの報告書では、気候災害の世界的な年間被害額は、過去20年間で実質ベースで2倍以上となり、2022年には2,750億米ドルに達したことを紹介。気候変動の物理的インパクトは、経済の需要側と供給側の双方に影響を及ぼし、その影響は金融チャネルを通じてさらに増幅される可能性がある伝えている。さらに、異常気象の影響が短期的にも長期的にも生産とインフレに影響を及ぼし、金融政策当局が物価安定の責務を果たすために管理する必要があるトレードオフを生み出す可能性があるとも言及している。
【参照ページ】NGFS publishes report on the green transition and the macroeconomy with a monetary policy perspective
【参照ページ】NGFS publishes report on acute physical impacts from climate change and monetary policy
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