ESG評価世界大手蘭Sustainalytics(サステイナリティクス)は10月17日、オーストラリアにおけるESG課題をまとめたレポート「Navigating ESG Issues in Australia: Identifying Risks, Seizing Opportunities」を発表。オーストラリアの主要株式インデックス「S&P/ASX 200」構成銘柄に対する包括的なESGリスクアセスメントを実施した。過去15年間、オーストラリアにおけESG投資が成長を遂げ、現在ESG投資の資産は1兆豪ドル(約74.5兆円)に上る。
同レポートでは、オーストラリアの主要なESG課題である「エネルギーおよび気候変動ポリシー」「サプライチェーン上の現代奴隷問題」「金融セクターにおける倫理」についても言及。ESG投資の具体的手法として、少数の推奨銘柄を投資対象とする「ハイ・コンヴィクション投資」、高度なパッシブ投資、テーマ投資の3つの投資戦略を分析した。
マーケット・インサイト
オーストラリアのパッシブ投資家は、米国、英国、カナダの投資家に比べ、ESGリスクへのエクスポージャーがわずかながら低い。但し、資源セクターは、オーストラリアの投資家にとって注視すべき弱点と言える。
エネルギーおよび気候変動ポリシー
オーストラリアでは、二酸化炭素排出量の高い資源セクターが強く、気候変動対応の政策も弱い一方、再生可能エネルギーの導入が進んできており、複雑なリスクと機会を創出している。AGLエナジー、カンタス航空、Bramblesは上手く気候変動リスクへ対処し、競争力を持つようになってきている。
サプライチェーン上の人権
同国は現代奴隷制に対処する法律を採択した一方、豪企業による現代奴隷関連事件数は5倍に増加した。テルストラ、ウェスファーマーズ、ウールワースは、サプライチェーン上の人権について比較的適切な対応を行っている。
【参照ページ】Sustainalytics’ New Research Report Examines the ESG Risks and Opportunities Facing Australian Equity Investors
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら