
ビジネスの国連持続可能な開発目標(SDGs)推進国際NGOのWorld Benchmarking Alliance(WBA)は6月29日、石油・ガス世界大手99社の低炭素化移行ランキング「石油・ガス・ベンチマーク」の2023年版を発表した。2021年に続き今回が2回目。
【参考】【国際】WBA、石油・ガス大手100社の気候変動ランキング発表。日本4社は高評価得られず(2021年7月31日)
同ランキングは、CDPとフランス環境・エネルギー管理庁(ADEME)が開発した手法「低炭素移行評価(ACT)」を採用。国際エネルギー機関(IEA)の「2050年までにネット・ゼロ・エミッション」シナリオを用いて、目標と実績を評価した。
順位 |
スコア |
企業名 |
国籍 |
1 |
56.0 |
ネステ |
フィンランド |
2 |
49.6 |
エンジー |
フランス |
3 |
45.3 |
トタルエナジーズ |
フランス |
4 |
43.9 |
ナタージュ・エナジー |
スペイン |
5 |
42.2 |
Eni |
イタリア |
6 |
41.8 |
オリジン・エナジー |
オーストラリア |
7 |
37.1 |
ガルプ・エナージア |
ポルトガル |
8 |
33.7 |
レプソル |
スペイン |
9 |
32.6 |
SKイノベーション |
韓国 |
10 |
31.8 |
OMV |
オーストリア |
11 |
31.7 |
シェル |
英国 |
12 |
31.1 |
BP |
英国 |
13 |
29.6 |
エクイノール |
ノルウェー |
14 |
29.3 |
CEPSA |
スペイン |
15 |
25.7 |
コスモエネルギーホールディングス |
日本 |
16 |
25.4 |
タイ石油公社(PTT) |
タイ |
17 |
25.3 |
ペトロブラス |
ブラジル |
18 |
24.6 |
サントス |
オーストラリア |
19 |
24.2 |
マラソン・ペトロリアム |
米国 |
20 |
22.7 |
VIVAエナジー |
オーストラリア |
日本企業の順位は、コスモエネルギーホールディングスが15位に躍進。国際石油開発帝石(INPEX)も21位にまで上昇した。一方、ENEOSホールディングスが11位タイから25位に大幅後退。出光興産も32位と振るわなかった。
今回、韓国のSKイノベーション等の一部の企業は、スコアが大きく上昇したものの、全体傾向としては、過去2年間で平均スコアが0.2減少。WBAは、大手7社は2022年に過去最高の3,800億米ドルの利益を上げたが、低炭素経済への投資は危険なほど不足していると酷評した。「唯一の移行ルートは、化石燃料を段階的に廃止すること」と言及し、「企業は計画すら立てておらず、採掘を減速する兆しもない」と危機感を顕にした。
【参照ページ】2023 Oil and Gas Benchmark data set
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