米国では、法曹界においてもサステナビリティへの取り組みが進んでいる。法律事務所のサステナビリティを推進する米国のNPO、Law Firm Sustainability Network(以下、LFSN)は4月21日、法律事務所のためのオンラインサステナビリティ自己診断ツール、"American Legal Industry Sustainability Standard"(以下、ALISS)を発表した。ALISSは法律事務所がエネルギー効率向上、リサイクル、省資源、省エネといったサステナビリティ活動を自ら測定・評価し、改善機会を特定するためのツールだ。
ALISSは既に4月から一部の法律事務所でパイロットプログラムがスタートしており、米国の大手堀津事務所を中心に12事務所で活用されている。ALISSはLFSN加盟ファームらのサステナビリティ活動に関するベストプラクティスに基づき開発されたもので、各社が自社の強みや改善点を把握できるようになっている。ALISSの評価項目は大きく内部サステナビリティ、外部サステナビリティ、ステークホルダー参画、サステナビリティに関する測定と報告、イノベーションという5分野に渡っており、これらの分野は更に方針、ボランティア活動、エネルギーといった更なる小トピックに分類される。
LFSNの共同理事長を務めるPeter Masaitis氏は「ALISSを発表できることをとても嬉しく思う。ぜひ多くの法律事務所に利用してもらいたいと考えている。我々は、法律事務所らの現在の取り組みがしっかりと認められること、そして同時に更なるステップへ向けた指針を提供することはとても重要だと考えており、ALISSはその双方を実現するものだ」と語った。
原材料を調達して製品を製造するわけではない法律事務所のサステナビリティというとイメージがつかない方も多いかもしれないが、法律事務所が推進している主なサステナビリティ活動としては、紙利用の削減、エネルギー効率化、従業員ボランティアなどが挙げられる。LFSNおよびALISSについての詳細は下記から確認可能。LFSNのミッションについては、同団体のエグゼクティブ・ディレクターを務めるGayatri Joshi氏の下記動画も参考にしてほしい。
【ガイドライン】American Legal Industry Sustainability Standard
【参照リリース】Law Firm Sustainability Network Launches ALISS Sustainability Self-Assessment Tool
【団体サイト】IFSN
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