【アメリカ】アップルやアマゾン、社員や家族向けのハイテク医療施設建設を計画 2018/03/10 最新ニュース

 アップルは、従業員と家族向けの医療サービス施設、プライマリケア・クリニック「ACウェルネス」を開設する予定だ。場所はカリフォルニア州サンタクララ郡のアップル・パークとインフィニット・ループ本部に近いクパチーノ付近を予定し、開設の準備を進めているという。プライマリケアは、米国の病院制度の中で、風邪やケガなどの比較的軽微な処置を行う一次対応医療施設。アップルはハイテクを駆使したプライマリケアを提供する考え。

 同社が開発したApple Watchは、歩行数や運動量等のシンプルなフィットネス計測以上の機能を持つ健康管理デバイスで、アプリの搭載数やコンパクトで機能的なデザインが注目を集めている。「ACウェルネス」では、このApple Watchを初めとするハイテク機器が導入され、さらに新たなデバイスのテストも行われる予定だという。また同社は現在、Apple Watchの心拍センサーを使用し、スタンフォード大学医学部との提携で心臓の健康に関する研究に携わっていると伝えられており、その推進も期待される。

 ヘルスケアは、米国企業の人材採用で重視される条件であり、多くの企業は従業員や家族に健康保険プランを提供している。減税措置を受けてはいるものの、コストは増加し続けている。アップルの従業員は12万人以上。ヘルスケア部門は人件費の中でも最大の支出の1つとなっている。社内で保健医療サービスを提供し、予防的なスキームを活用して労働者の健康を改善し、それによって支出を削減しようとする意図もあると見られる。

 同社は現在、プライマリケアおよび急性疾患の担当医、理学療法士、看護師その他の職種の募集を行っている。プライマリケア医の求人広告では、「テクノロジーを使った新しいケア提供方法への熱意をもつ予防医学の経験者」を求めている。さらに、従業員に向けた健康増進プログラムの「設計者」を雇うことも検討しているという。

 アップルに先駆け、今年1月30日、アマゾンと投資会社バークシャ―・ハサウェイ、金融大手JPモルガン・チェースの3社が医療法人を設立すると発表した。詳細は未公表だが、米国内の従業員向けに低価格高品質の医療を目指すという。3社合計で100万人以上の従業員がおり、医療・保険業界へのインパクトは極めて大きいと見られている。

 連邦政府の保健福祉省(HHS)内にある公的医療保険制度の管轄機関メディケア・メディケイド・サービスセンターによると、2016年の全米の医療費は3兆3,000億米ドル(約350兆円)。前年比の4.3%増、GDPの18%に相当した。バークシャ―・ハサウェイのウォレン・バフェットCEOは、この状況を「米国経済に寄生する回虫」に例え、人体に悪影響を及ぼすのと同様に経済を衰退させる脅威だと警告。「我々は解決策を提示することはできないが、放置するつもりもない」と述べている。

【参照ページ】Apple to launch ‘technology enabled’ healthcare service
【参照ページ】Amazon and Warren Buffett to create ‘reasonable cost’ healthcare company

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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