シンガポール不動産大手Frasers Propertyは9月18日、東南アジア初のシンジケート・グリーンローンを実現させたと発表した。建設を計画するシンガポールの商業タワービル「Frasers Tower」の建設資金が使途。既存のローンのリファイナンスで、融資期間5年。融資総額は12億シンガポールドル(約990億円)。
グリーンローン実施に当たり、英Loan Market Association(LMA)と香港に本部を置くアジア太平洋地域業界団体Asia Pacific Loan Market Association(APLMA)が策定した「グリーンローン原則(GLP)」に準拠。GLPを基にグリーンローン・フレームワークを設定し、今回のシンジケート・グリーンローンを設計した。GLPを活用した世界初のグリーンローン設定は、豪金融大手マッコーリー・グループが6月13日に実現させた。
【参考】【国際】LMAとAPLMA、環境融資の国際ガイドライン「グリーンローン原則(GLP)」策定(2018年3月26日)
【参考】【オーストラリア】金融大手マッコーリー、APLMAのグリーンローン原則GLPを世界で初めて活用(2018年6月20日)
同シンジケート・ローンのアレンジャーは、BNPパリバ、INGのシンガポール支社、メイバンクのシンガポール支社、DBS、華僑銀行(OCBC)、大華銀行(UOB)の6社。 グリーンローンとしてのコーディネーターは、BNPパリバとINGのシンガポール支社。キャッシュフローを管理するファシリティ・エージェントを務めたのはUOB。セキュリティ・エージェントはDBS。
Frasers Towerは、シンガポールの中心部セシル・ストリートに位置し38階建て。排水リサイクル等の高い環境性能を誇るとともに、電車通勤を促進するため地下鉄(MRT)のタンジョンパガー駅から直結させ、駐輪場やシャワールームを完備した「End-of-trip Facility」も備える。その他、省エネや室内空気品質等にも配慮しており、シンガポール建築建設庁(BCA)からグリーンマーク・プラチナ賞も受賞した。
【参照ページ】Frasers Property Successfully Raises Singapore’s First Syndicated Green Loan
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