【インドネシア】RSPO、インドフード子会社に労働是正勧告。NGOら融資実行3メガバンクを非難 2018/11/08 最新ニュース

 持続可能なパーム油のための円卓会議(RSPO)は11月2日、深刻な労働基準・人権違反が存在するとしてインドネシアのパーム油大手PT Perusahaan Perkebunan London Sumatra Indonesiaに対し是正勧告を通告した。これを受け、環境NGOレインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)、インドネシア労働権擁護団体OPPUK、国際労働権フォーラム(ILRF)の3団体は、RSPOの決定を歓迎するコメントを公表。親会社インドフードに対し融資を行っているメガバンク3行を非難した。

 PT Perusahaan Perkebunan London Sumatra Indonesiaは、インドネシア食品大手インドフード子会社のインドフード・アグリ・リソーシーズが2007年10月に買収し筆頭株主となっている。また、インドフードはインドネシア財閥サリム・グループのグループ企業でもある。インドフードの深刻な人権侵害はRAN、OPPUK、ILRFの3団体が2016年、2017年と2度にわたり報告書で指摘。RSPOにも苦情申し立てを行い、2年を経て、子会社PT Perusahaan Perkebunan London Sumatra Indonesiaに是正勧告が出された。

 RSPOは是正勧告に当たり、RSPO認証を取得しているパーム油搾取工場1ヶ所と農園3ヶ所で監査を実施。そこで、労働環境と賃金、非正規雇用、結社の自由、女性労働者の扱い、危険な農薬による健康被害の項目で、RSPOの原則及び基準違反が20件超、インドネシア労働法違反が10件認められた。この監査に基づき、各項目に対し30日から6ヶ月の対応期間を指定。改善を命じた。さらに上記工場と農園のRSPO認証の即時停止が必要であるとの見解を示した。

 この是正勧告に先立ち、ネスレ、ムシムマス、カーギル、ハーシー、ケロッグ、ゼネラル・ミルズ、ユニリーバ、マース、日本の製油会社の不二製油等はインドフードからのパーム油調達をすでに停止している。

 さらに今回、RAN、OPPUK、ILRFの3団体は、インドフードに融資している日本の3大メガバンクの対応を非難。3団体の調査によると、2018年9月30日時点で、日本の3メガバンクはインドフードに総額730億円以上を融資。3メガバンクは5月と6月に社会と環境に配慮した投融資方針を初めて発表しているが、インドフードの人権侵害は、3メガバンクの融資方針に抵触するという。そのため、融資を停止すべきと主張している。一方、海外では、シティグループは4月、インドフードのパーム油事業への全融資をキャンセルしている。

【参照ページ】Complaints Panel’s Decision on PT PP London Sumatra Indonesia Tbk
【参照ページ】緊急プレスリリース:パーム油大手インドフード、労働権侵害でRSPOの制裁措置 (2018/11/5)
【参照ページ】プレスリリース:インドネシアのアブラヤシ農園への邦銀からの融資について、最新レポート発表(2017/11/28)

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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