英サッカーリーグのリバプール・フットボール・クラブは、12月にカタールのドーハで開催されるFIFAクラブワールドカップで、高級ホテル大手ケンピンスキーが運営する「マーサ マラス ケンピンスキー ザ パール ドーハ」には宿泊しないことを決定した。同クラブの事前調査により、同ホテルでは移民労働者の人権侵害の懸念があると判断したため。同ホテルは、FIFAが同クラブ用に手配したものだったが、クラブ側は拒否するという異例の事態となった。
リバプール・フットボール・クラブは、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)で優勝し、12月のFIFAクラブワールドカップに参加することとなっている。同クラブには、人権ポリシーが策定されており、人権侵害リスクを事前にチェックすることを慣例としている。同ホテルに対しては、移民労働者に対し賃金を適切に支払っていないと、人権NGOや英紙ガーディアンが発表していることを懸念した。ガーディアンによると、例えば警備員は、45℃の炎天下で12時間労働を強いられつつ、最低賃金を下回る1日8ポンドしか支払われていないという。
リバプールは今後、自分たちでホテルを手配する。国際サッカー連盟(FIFA)は、人権についての事業運営方針を定めているが、今回の件については、すでにカタールで改善に向けた努力をしている旨の声明だけを発し、リバプールの件については直接的には言及しなかった。
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