川崎重工は1月21日、太平洋セメントから同社の埼玉工場向けに新型セメント廃熱発電設備「VEGAボイラ」が国内で初採用されると発表した。VEGAボイラは、セメント工場での二酸化炭素排出量を削減できる新型技術で、すでに川崎重工は世界4ヶ所で設置を進めてきたが、日本では今回が初となる。VEGAボイラは、同社と海螺セメントグループの中国合弁会社・安徽海螺川崎工程と共同開発した。
廃熱発電設備は、セメント焼成工程で発生する排ガスの熱を回収し、蒸気タービンで発電する設備。発電された電気を工場で利用する。VEGAボイラは、従来型と比べ本体重量を約50%、設置面積を約40%削減。伝熱管のモジュールブロック化により、据付工事期間も約25%短縮できるとともに、ボイラ内のガス圧力損失が従来型から約75%低減できる。除塵でも、伝熱性能向上に寄与する除塵効果の高いハンマリング装置を採用しており、代替燃料由来の付着性の高いダストが大量に含まれる排ガスからも効果的かつ長期間に渡り安定的に熱回収が可能という。
川崎重工は、以前から排熱発電設備を受注し、世界全体で数百件、国内では十数件を納入してきた。新型のVEGAボイラでは、第1号が中国・安徽省にある淮北衆北水泥のセメント工場に初納入さえ、運転を開始している。
【参照ページ】太平洋セメントより新型セメント廃熱発電設備を受注 新開発の「VEGA®ボイラ」、国内で初採用
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら