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【EU】欧州委、欧州気候法案を議会に提出。2050年カーボンニュートラルを法制化

 欧州委員会は3月4日、2050年までに二酸化炭素ネット排出量ゼロ(カーボンニュートラル)とする政治合意を法制化する法案「欧州気候法案」を欧州議会に提出した。また、目標達成に向けた「欧州気候誓約」の制定に向け、パブリックコメントの募集も開始する。

 今回の欧州気候法案が成立すると、EU加盟国は2050年カーボンニュートラル実現の法的義務を負うことになる。EU加盟国は現在、パリ協定で定めたEUの削減目標に基づき、国家エネルギー・気候計画の策定と提出が義務付けられているが、同法が成立すると2050年にカーボンニュートラル化する計画の策定が求められるようになる。EUは加盟国から提出された進捗状況を基に、欧州環境庁(EEA)が進捗報告書を作成し、必要であれば加盟国に対策引き上げを要請することもできる。

 同法案では、経済や社会に対する包括的なインパクト評価を実施した上で、中間目標として2030年の削減目標も定めていく。欧州委員会は2021年6月までに、定められた2030年目標を実現するための必要な施策を打ち出す。また2023年までにレビューを行うことを欧州委員会に義務付け、その後2050年まで5年毎にレビューを実施する。

 今回の法案では、加盟国に対し欧州委員会から勧告を出す権限を付与することも大きな特徴。勧告を受けた国は、勧告に従うか、従わない理由を説明する義務を負う。さらに、加盟国は、気候変動緩和策だけでなく、気候変動適応策を制定することも義務付けられた。

 一方、パブリックコメントを募集する欧州気候誓約は、各業種や市民社会に対しアクションの策定を求めるもの。EUのパブリックコメントは、内容が固まった後の確認ではなく、内容を固めるための段階で行われることも多い。今後12週間のパブリックコメント募集を行い、各ステークホルダーから幅広い意見をきく。12月に開催されるCOP26グラスゴー会議の前に発表することを目指す。

【参照ページ】Committing to climate-neutrality by 2050: Commission proposes European Climate Law and consults on the European Climate Pact

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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