【香港】新世界発展、DBSからサステナビリティ・リンク・金利スワップ獲得。デリバティブで香港初

　中国不動産大手・新世界発展は11月30日、シンガポール銀行大手DBSの香港法人・DBS香港から、国連持続可能な開発目標（SDGs）に関する企業アクションと連動する金利スワップ契約を締結したと発表した。同様のディールは香港市場で初。

　サステナビリティ・リンク型の金利スワップは、2019年8月にオランダ銀行大手INGが蘭エネルギー大手SBMオフショアに対し提供したことが、世界初のサステナビリティ・リンク・デリバティブ案件として誕生。その際は、ESG評価大手サステイナリティクス（Sustainalytics）が提供するSBMオフショアへのESGスコアに応じて、金利スワップでの金利が変動するように設定された。

　新世界発展でのディールでは、DBS香港が2019年11月に貸し手となった5年償還のサステナビリティ・リンク・ローン10億香港ドル（約133億円）の金利ヘッジのための金利スワップ分が対象。そして、同社が行うスタートアップ・アクセレレーター・プログラム「Impact Kommons」から、新世界発展が定めた「新世界サステナビリティ・ビジョン2030」で採択したSDGs目標に貢献するB2Bインテグレーション案件を8件以上生み出した場合に、金利スワップの条件が優遇される。

　新世界サステナビリティ・ビジョン2030年では、同社が行う不動産開発や不動産マネジメントを通じて、原単位の二酸化炭素排出量とエネルギー消費量を2030年までに半減、ステークホルダー2,000万人のウェルビーイングを改善、ステークホルダー3億人の生活の質改善を掲げている。

【参照ページ】New World Development Joins Forces with DBS Hong Kong to Pioneer Hong Kong’s First Interest Rate Swap Linked to the United Nations Sustainable Development Goals
【参照ページ】New World Sustainability Vision 2030
【参照ページ】Introducing the world’s first sustainability improvement derivative

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所