金融情報大手米ブルームバーグは2月3日、2025年までにスコープ3まで含めた二酸化炭素ネット排出量ゼロ(カーボンニュートラル)を実現すると発表した。同社はこれまで2025年までに事業電力の100%再生可能エネルギー化RE100を達成する目標を掲げていたが、目標をカーボンニュートラルにまで引き上げた。
同社の2019年の二酸化炭素排出量のうち、スコープ1が8.1%、スコープ2が40.3%、スコープ3が51.6%を占め、スコープ3が圧倒的に多い。さらに、スコープ3の算出では、出張、出版事業、物流、埋立廃棄物、紙消費しか対象としていなかったため、今後は資本財、ハードウェアの生産、通勤のスコープ3も算出対象に加えていく。
同社は2012年から再生可能エネルギーでの電力調達を開始し、再生可能エネルギーの電力比率は2018年の17%から2019年に48.5%まで大幅増。2025年までにRE100を実現する。2008年以降の省エネ努力では、累計で二酸化炭素排出量を同社の5年分の排出量に相当する100万tを削減。コストも1.2億米ドル(約130億円)の削減につながった。
同社のカーボンニュートラルでは、省エネをさらに進めた上で、それでもゼロにできない分は、カーボンクレジットを購入しオフセットする。2021年以降、すべての出張からの排出量はオフセットすることを開始。長期的にはブルームバーグ・フィランソロピーが発展途上国で展開している再生可能エネルギープロジェクトのオフセット分を購入する。
またS&Pグローバルも2月4日、2040年までにスコープ3まで含めた二酸化炭素ネット排出量ゼロ(カーボンニュートラル)を宣言した。中間目標として、2025年までに2019年比25%削減も設定。すでに科学的根拠に基づく排出削減目標イニシアチブ(SBTi)からも承認を得た。スコープ3では出張を対象とする。
【参照ページ】Bloomberg LP Commits to Net Zero Carbon Emissions by 2025
【参照ページ】S&P Global Announces Ambitious Climate Actions on Its Way to Achieving Net Zero by 2040
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