資源採掘世界大手英豪BHPは9月14日、すでに発表していた二酸化炭素排出量のスコープ1とスコープ2での2050年カーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)に加え、スコープ3でも2050年カーボンニュートラルを宣言した。資源大手でのスコープ3まで含めたカーボンニュートラル表明は異例。
同社は今回発表した「気候変動トランジション・アクションプラン」では、事業運営、サプライチェーン、事業投資、ジャストトランジション(公正な移行)、政策アドボカシーの5つの観点から同社の方針を示した。
スコープ3に関しては、まず全輸送での2050年カーボンニュートラルを打ち出した。同社は、低炭素もしくはゼロエミッション船の技術開発や代替燃料の開発・普及が前提となると説明も加えた。また、製品使用では、カーボンニュートラル製鉄等を含めた顧客での製品加工のトランジション加速を進める意向も示した。
事業投資では、「グリーン売上」の概念を事業運営に導入し、グリーン経済へのトランジションの観点から製品を評価。トランジションに資する製品群の取扱を増やしにいく。グリーン売上の定義は、最終製品だけでなく、素材に応じて適切に設定しにいくという。
ジャストトランジションでは、各地域での法令遵守、事業閉鎖前と事業閉鎖後のリスクと機会の分析の事前実施、コストの最適化、安全で安定的な影響への配慮等を掲げた。
さらに同社は同日、水分野での目標を設定しに行くことも公表した。目標の導入は2022年度以降になるとしつつも、主要なステークホルダーと協力して、包括的な目標を設定する意思を示した。
【参照ページ】BHP releases Climate Transition Action Plan 2021
【参照ページ】Meaningful water targets
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら