サウジアラビアのモハメド・ビン・サルマン皇太子は10月23日、リヤドで開催された「サウジ・グリーン・イニシアチブ」フォーラムの場で、2060年カーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)を宣言した。同社の戦略資源であるエネルギーを大幅に転換していく考えを示した。
サルマン皇太子は、2060年カーボンニュートラル政策は、サウジアラビアの開発計画に沿ったものと説明。「世界のエネルギー市場の安全性と安定性における主導的役割を維持・強化するものとなる」と述べた。エネルギーミックスの修正、エネルギー生産と使用の合理化と効率化、水素を含むクリーンエネルギーへの投資拡大を狙う。
今回の発表では、同国として7,000億サウジアラビアリアル(約21兆円)以上の投資を実行する計画を披露した。同行の「ビジョン2030」では、経済の石油依存度を低減させることを謳っており、今回の投資でも、クリーンエネルギーへのシフトを進め、雇用を創出するという。一方、クリーンエネルギーの細かい定義については明らかとなっていない。
【参照ページ】【サウジアラビア】サルマーン国王「ビジョン2030」で石油依存からの脱却を発表(2016年5月16日)
またサルマン皇太子は今回、2030年までに毎年2億7,800万tの二酸化炭素を削減すると発表。従来の削減目標を2倍にまで引き上げた。
さらに、植林活動の第一弾として、4億5千万本以上の植林を実施。加えて、800万haの荒廃地を修復し、新たな保護区を設定することで、同国の保護区の総面積を20%以上にすることも確認した。
別途、持続可能な観光のための世界的なセンターや海や海洋を探索するための非営利財団を設立。他にも、「グローバル・オーシャンズ・アライアンス」「海洋とビーチにおけるプラスチック廃棄物をなくすためのアライアンス」「気候行動協定のためのスポーツ」に参加する意向も示した。
【参照ページ】HRH Crown Prince Inaugurates Saudi Green Initiative Forum with Wide Regional and International Participation
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