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【EU】WBCSD、欧州委に2022年6月中の自然再生目標設定案発表を要請。遅れに懸念

 持続可能な発展を目指すグローバル企業団体WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)は6月8日、欧州委員会に対し、法的拘束力のある自然再生目標を設定する政策案を、2022年6月中に提出することを求める要望書を発表した。欧州委員会では設定に遅れが生じており、これに対し、WBCSDが懸念を表明した形。

 今回の発表では、ロシアのウクライナ戦争に対応して食料安全保障を確保するという欧州委員会の判断に理解を示しつつも、生物多様性や気候変動危機への取り組みの進捗が犠牲にされるべきではないとした。

 この要請書に署名した組織は、CDPヨーロッパ、英ケンブリッジ大学のサステナビリティ・リーダーシップ研究所(CISL)率いるCorporate Leaders Group(CLG)の欧州支部「CLG Europe」、B team、We Mean Business、One Planet for Business and Biodiversity(OP2B)、ポーランドの責任あるビジネスフォーラム。

 今回の声明では、気候変動と生物多様性の危機が食料生産に大きな影響を及ぼしており、対応の遅れが農作物の生産量の減少につながることを指摘。欧州委員会の合同調査センター(JRC)の調査では、昆虫による受粉が無くなると、作物の総生産量が25%から32%も減少することがわかっている。また、2℃シナリオでは、欧州での小麦の収穫量が12%減少し、最も影響が大きい地域では最大50%減少すると推定されている。

 持続可能な農業・林業のシステムは、これはビジネスにとって間違いなく有益であると説明した。自然環境の劣化が進むにつれ、サプライチェーンの乱れが発生し、異常気象により生産性が悪化し、事業コストが増大する。

 法的拘束力のある欧州全体での自然再生目標の設定は、パリ協定と2020年以降の世界的な生物多様性の枠組みに沿って、生物多様性の損失を2050年までに逆転させるという欧州グリーンディールの戦略を達成するために重要とした。

【参照ページ】European business urges no further delay in proposal for legally binding nature restoration targets

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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