米ESG投資推進NGOのCeresは8月16日、水危機を財務リスクとして評価し企業にアクションを求める新しいイニシアチブ「Valuing Water Finance Initiative」を発足したと発表した。64の機関投資家が賛同。運用総額9.8兆米ドル(約1,300兆円)。
同イニシアチブは、世界の水危機に対応するため企業にアクションを促進することが目的。水利用や廃水の多い世界大手72社を対象に、水を財務リスクとして評価し、水システムを保護するために必要な大規模な変革を促す。日本企業も対象となっている。
同イニシアチブは、カリフォルニア州教職員退職年金基金(CalSTRS)、オーストラリアン・スーパー、南アフリカ公務員年金基金(GEPF)、ニューヨーク州財務長官、イリノイ州財務長官、PGGMインベストメンツ、SEB、國泰金控、ACTIAM、フランクリン・テンプレトン・インベストメンツの12機関が運営メンバーとなっている。
同イニシアチブは今回、科学的根拠に基づく6つの実行可能な包括的な投資家からの期待を表明。「水量」「水質」「生態系保護」「水と衛生のアクセス」「取締役会の監督」「公共政策とのエンゲージメント」の6つの項目に関し、対象企業との集団的エンゲージメントを始める。具体的に2030年までの達成状況とチェック指標も公表した。この投資家からの期待には、合計で64の機関投資家が署名。具体的には、カリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERS)、カリフォルニア州財務長官室、SCOR、フィデリティ・インターナショナル、AVIVA Investos、マニュライフ・インベストメント・マネジメント、ピクテ、フェデレーテッド・ハーミーズ、DNBアセット・マネジメント、ロンバー・オディエ、三井住友トラスト・アセット・マネジメント等が署名した。
同イニシアチブの対象企業72社は、ネスレ、ユニリーバ、ダノン、ケロッグ、マース、ハーシー、キャンペル・スープ、コカ・コーラカンパニー、ペプシコ、カールスバーグ、ハイネケン、華潤啤酒、キューリグ・ドクターペッパー、マクドナルド、ヤム・ブランズ、ドミノ・ピザ、チポレ・メキシカン・グリル、オーラム・インターナショナル、ウィルマー・インターナショナル、JBS、VFコーポレーション、リーバイ・ストラウス、H&M、アディダス、バーバリー、GAP、アップル、マイクロソフト、アルファベット、アマゾン等。日本企業では、アサヒグループホールディングス、キリンホールディングス、サントリー食品インターナショナル、ファーストリテイリング、ソニーの5社。
【参照ページ】Ceres launches new investor-led effort to move the biggest corporate water users and polluters to value and act on water as a financial risk
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