ロンドン証券取引所(LSE)は10月11日、ボランタリーカーボン市場を創設すると発表した。上場基準や上場プロセスも明らかにした。
今回の新市場では、ボランタリーカーボンクレジットを創出するプロジェクトのための資金調達促進を狙う。上場を申請できるのは、ロンドン証券取引所のメイン市場またはAIMに上場しているファンドまたは事業会社。また上場するカーボンクレジット創出プロジェクトに関しても、第三者機関による認定等の品質ルールや、情報開示等のルールが課される。
上場が承認されると、市場を通じて投資家への権益販売が可能となる。投資家種別は、機関投資家、コーポレート投資家、リテール投資家のいずれも可能。購入した持分は市場で売買できる。また、創出したクレジットは、「投資家へ分配」「投資家自身で利用・除却」「売却」の3つの処分方法が想定されている。そのため、投資家は、カーボンクレジットもしくは現金の形でリターンを受け取ることになる。
上場適格性の判定では、FTSE Russellの「グリーン収益分類システム」を活用。Tier 1もしくはTier 2に該当することが必須。情報開示義務では、クレジット認定機関、プロジェクトの種類、予想されるクレジット利回り、SDGsインパクト等が盛り込まれる予定。
今回の市場は、カーボンクレジット創出を狙ったもの。一方日本で創設が検討されている市場は、クレジットを購入したい企業の購入手段を提供するもので、役割が大きく異なる。
【参照ページ】London Stock Exchange's Voluntary Carbon Market
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