英オックスフォード大学と国連環境計画(UNEP)は12月8日、国連生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)で、「ネイチャーポジティブ大学連合」の発足を発表した。ネイチャーポジティブの実現に向け、大学の研究・教育力だけでなく、サプライチェーンや事業の双方でもコミットする「ネイチャーポジティブ・プレッジ」への署名を募る。
同連合は、2035年までのカーボンニュートラル実現や生物多様性ネットポジティブの2つの環境サステナビリティ目標を掲げたオックスフォード大学を先進事例とし、他の大学にも拡大させていくもの。
ネイチャーポジティブ・プレッジでは、具体的には、「ベースライン評価の実施」「自然に対する具体的かつ期限付きの測定可能な目標の設定」「生物多様性への影響の低減、種や生態系の保護・再生のための野心的な行動、他大学への影響力の普及」「透明性のある年次報告」の4つを義務付ける。ベースライン評価や目標設定では2023年にガイダンスを発行する。
ネイチャーポジティブ・プレッジには、すでに48カ国の117大学が署名。署名大学は、ケンブリッジ大学、キングス・カレッジ・ロンドン、カリフォルニア大学バークレー校、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)、香港中文大学、シドニー大学、メルボルン大学等。日本の大学はまだ署名ゼロ。大学単位ではなく、学部や研究科単位での署名も可能。
また「ネイチャーポジティブ大学連合」には、「ネイチャーポジティブ・プレッジ」の署名前の大学も加盟できる「ネイチャーポジティブ・ネットワーク」という制度も設けており、こちらには東京大学と九州大学が加盟。また、学生のネットワーク「ネイチャーポジティブ学生アンバサダー」制度もあり、こちらには東京大学が参画。学生アンバサダーは、35カ国から100人以上が参加し、キャンパス内で自然に対するポジティブな意識とアプローチに向けた行動を起こしている。
【参照ページ】Oxford leads Nature Positive Universities Alliance to reverse biodiversity decline
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