食品世界大手米ペプシコは11月21日、リジェネラティブ農業を拡大するためのアクセラレーター基金「Positive Agriculture Outcomes(PAO)Fund」を通じ、新たに9カ国8プロジェクトに資金提供すると発表した。同プロジェクト展開は3年目。
【参考】【国際】ペプシコ、リジェネラティブ農業拡大基金で新規14プロジェクト決定。2026年までに39億円(2022年10月28日)
PAO Fundは、2021年8月に発足。旱魃の増加に対応した効率的な灌漑システムの採用、農業廃棄物を肥料に転換する窯の開発、土壌の健全性の改善等、多様なプロジェクトを支援してきた。2026年までに2,700万米ドル(約39億円)以上の資金拠出を行う見込み。
2023年の出資では、オーストラリア、コロンビア、エジプト、インド、イラク、パキスタン、ポーランド、ルーマニア、英国の農家を対象に、気候変動関連の分析、土壌の健全性の改善、農場の気候レジリエンスの強化を進める。
オーストラリアでは、穀物栽培農家が参画し、農場での二酸化炭素排出量削減に資する土壌健全性管理手法を実証。コロンビアでは、水消費量を削減するスプリンクラー灌漑システムを導入し、ジャガイモの品質と収穫量の向上を支援する。また英国では、3Keelと協働し、リジェネラティブ農業の支援に関心を持つ欧州組織と、現地の農地管理者をつなぐための資金を提供する。
ペプシコは、2030年までに同社のサプライチェーン上の農場面積約2.8万km2で、リジェネラティブ農業を展開し、主要原料を100%サステナブル調達に転換し、25万人以上の生活を改善することを、サステナビリティ戦略「pep+(pep Positive)」の農業分野での目標として設定している。今回のアクションもその一環。
【参照ページ】PepsiCo announces agriculture accelerator projects to support farmer livelihoods, scale sustainable innovation and accelerate regenerative agriculture across the globe
【画像】PepsiCo
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