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【中国】政府、造船グリーン化で2030年目標発表。2025年までに低炭素船世界市場シェア50%以上

 中国国務院の工業情報化部、国家発展改革委員会、財政部、生態環境部、交通運輸部は12月28日、2040年までの造船グリーン発展行動要綱を発表。造船イノベーションを加速化すると宣言した。

 今回の計画では、2025年目標として、液化天然ガス(LNG)や、メタノール、アンモニア等の低炭素燃料型船舶の造船で50%以上の国際市場シェアを確保することを掲げた。代替燃料については、国際基準に合致させる考えも表明した。また、造船での二酸化炭素排出量でも2025年までに13.5%削減する目標を設定した。

 さらに2030年目標として、造船での二酸化炭素排出量水準を国際的な先進レベルにまで引き上げ、グリーンサプライチェーン・マネジメント・システムを確立するとした。

 達成に向けては、大型外航船では、LNG燃料船の最適化・改良、メタノール・アンモニア船型の研究開発の加速、燃料電池やその他の新型動力船型のプロトタイプ開発等を掲げた。旅客船、貨物船、工作船、漁船等の沿岸内水面航行船舶では、LNG燃料船だけでなく、電化及びメタノールや水素船の研究開発も進める。液体アンモニア、液体水素、液体二酸化炭素等の活用も候補に含めた。そのため、エンジン開発にも注力する。

 造船での環境フットプリント削減では、設計と製造の共同シミュレーションを強化し、造船の全ライフサイクルのシミュレーションを模索。造船業界でのソフトウェアのイノベーションとアプリケーションの能力を向上させ、造船、運航、修理、艤装、解体のグリーン化レベルを根源から高めるとした。その一環として、切断機、溶接機、空気圧縮機、除湿機等の設備の省エネ水準工場、フォークリフト、暖房用ボイラー等の電化加速、 グリーン塗装、船舶用陸上電源等の技術の応用、太陽光発電や風力発電の利用促進、固形廃棄物の発生源での削減、水循環の高度化等を挙げた。

 さらに造船サプライチェーンでは、サプライチェーンのプラットフォームを構築し、サプライチェーン企業のグリーン発展レベルを評価。評価結果をサプライチェーンの調達管理に反映させることを検討するとした。政府としても、海運業界のグリーン情報開示システムの構築を進め、造船業界のグリーン・低炭素認証・評価の能力を向上させるとした。

 さらに中国を「グリーン船舶修理」の拠点にする政策も掲げた。そのための要素として、揮発性有機化合物(VOC)の総合管理の強化、リサイクルと汚染マネジメントシステムの確立の2つを挙げた。リサイクルでは、鋼材、非鉄金属、その他の再生可能資源のリサイクルを強化すると同時に、水のリサイクルと油脂水管理レベルを向上も打ち出した。造船業におけるグリーン工場建設とグリーン・サプライチェ ーン拡大のための融資制度も構築していく。

【参照ページ】工业和信息化部 国家发展改革委 财政部 生态环境部 交通运输部关于印发船舶制造业绿色发展行动纲要(2024—2030年)的通知

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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