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食品世界大手スイスのネスレは1月19日、同社が展開するカカオ農家の収入促進プログラム「インカム・アクセラレーター」への参画農家が栽培したカカオ豆を使用した、初のキットカットを発売したと発表した。
同社は、2009年から「ネスレ・ココア・プラン」を通じて、児童労働問題に対処。2012年からはモニタリングおよび救済メカニズムを導入し、累計で児童149,443人を児童労働リスクから保護し、学校53校を建設または改修してきた。
2022年1月には、カカオ生産での児童労働リスクに対処するため、カカオ農家の所得向上、リジェネラティブ農業の導入、ジェンダー平等を促進するインカム・アクセラレーター・プログラムを開始。2030年までに、同社のグローバル・サプライチェーンのカカオ農家16万世帯を支援することを目指している。これまでにコートジボワールとガーナ含め合計3万世帯を支援。同プログラムへの参画農家が収穫したカカオ豆が、今回キットカットとして使用された。
【参考】【国際】ネスレ、児童労働撲滅に向けカカオ農家に現金給付。サステナビリティ指標で追加支給も(2022年1月30日)
ネスレは、サプライヤーと協働し、同プログラムで調達したカカオ豆を原産地から工場までの全行程を追跡可能にした他、他のカカオ供給源から物理的に分離することも実現。特にトレーサビリティでは、最も高い基準のひとつ「混合同一性保持(mixed identity preserved)」を遵守した。
また同社は、2024年半ばまでに欧州での全キットカット商品に分離されたココアバターを使用予定。今後、数年間で他の地域にも拡大していく。
【参照ページ】First KitKat using cocoa from the Nestlé Income Accelerator launches in Europe
【画像】Nestlé
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