
2050年までの運用ポートフォリオのカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量ゼロ)にコミットする輸出入信用機関イニシアチブ「ネットゼロ輸出信用機関同盟(NZECA)」は11月13日、国連気候変動枠組条約第29回バクー締約国会議(COP29)の場で、目標設定プロトコルを発表した。
【参考】【国際】GFANZ、加盟機関が1年で100以上増。2024年行動計画も発表。COP28(2013年12月8日)
NZECAの現在の加盟機関は、英国輸出信用保証局(UKEF)、カナダ輸出開発公社(EDC)、スウェーデン輸出信用債権庁(EKN)、スウェーデン輸出信用銀行(SEK)、デンマーク輸出投資基金(EIFO)、フィンランド輸出信用会社(Finnvera)の6機関。また準会員として、カザフスタンのKazakhExport、アラブ首長国連邦(UAE)のエティハド信用輸出保険(ECI)、スペイン輸出信用保険会社(CESCE)も加盟している。日本の国際協力銀行(JBIC)と日本貿易保険(NEXI)は未加盟。
今回の発行のガイドラインでは、信用ポートフォリオでの2050年までのファイナンスド・エミッションをネットゼロにすることに加え、1.5℃目標の達成を実現できるシナリオを選択し、最新の科学的知見に基づいた中間目標を設定することを義務化。さらに、社会的インパクトや公正な移行(ジャスト・トランジション)を考慮し、国連持続可能な開発目標(SDGs)の他の目標への悪影響を最小化することも推奨した。
目標設定の対象は、信用ポートフォリオを全てカバーすることを義務化。製品毎や事業毎の目標設定をする場合には、どの手法について開示することも義務化した。対象には、融資、信用保証、保険の全てが含まれる。
2050年までの長期目標と2030年目標では、総量もしくは原単位での目標を必須とし、加えて、エンゲージメント目標、気候ファイナンス目標、エネルギー移行目標の3つについては任意として設定した。
NZECA加盟機関は、加盟の12ヶ月(初期メンバーは18ヶ月後)以内に設定した目標を開示し、その1ヶ月後までに事務局に提出しなければならない。また化石燃料エネルギー・セクターポリシーの策定も必須となっている。
【参照ページ】UN-convened Net-Zero Export Credit Agencies Alliance launches target-setting guidance at COP29
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