
英電気自動車(EV)関連産業調査ロー・モーションは11月13日、10月の世界のEV及びプラグインハイブリッド車(PHV)新車販売台数統計を発表。10月単月で前年比50%増の170万台、1月から10月の累計で前年比24%増の1,330万台となった。
10月の販売台数は、前月比でも5万台増となり、増加傾向にある。1月から10月の累計では、世界1,330万台のうち、中国が840万台(前年比38%増)、EU及び英国及びEFTAが250万台(同3%減)、米国・カナダ140万台(同9%増)、その他地域100万台(同27%増)だった。このように欧州市場だけが大幅に減衰している。
(出所)Rho Motion
中国では、EVとPHVの双方で10月に月間過去最高を記録。中国では、中国汽車工業協会が11月14日、年間の新エネルギー車生産台数が初めて1,000万台を突破したと発表している。
EU市場では、フランス政府は、国家予算削減のため、2025年のEV補助金の減額を発表。スペインでは、EV補助金プログラム「Moves III」が2024年末に終了する予定だが、後継の補助金制度を検討中。他のEU諸国では、補助金ではなく、減税でのEV支援政策が一般的。ドイツでも、2023年末でEV補助金が廃止され、減税のみとなっている。
英国市場では、同社の調査によると、2024年ZEV規制の全要件を満たす見込みの大手自動車メーカーは、BMW、メルセデス・ベンツ、吉利汽車(Geely)の3社のみとなる見通し。2024年のZEV規制では、新車販売の22%をZEVにすることが求められている。トヨタ自動車やフォードは、2024年の最低法定基準は達成するものの、ZEV義務要件の完全遵守には届かず、罰金が科せられる可能性があるという。但し、英国当局には罰金命令を柔軟に発出する権限が認められており、科されない可能性も少なくない。
米国・カナダ市場は、前年同期比9%増の安定したペースで成長を続けている。但し、次期トランプ政権でEV減税が撤回されると悪材料となる。
【参照ページ】Record-Breaking Month in EV Sales
【参照ページ】我国新能源汽车年产量首次突破1000万辆
【参照ページ】Only Three Manufacturers to Meet Full UK 2024 ZEV Mandate
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