
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は4月30日、2024年5月に公表した「第9回機関投資家のスチュワードシップ活動に関する上場企業向けアンケート」回答企業のうち、協力が得られた30社強に対して実施したインタビューの結果を公表した。
【参考】【日本】GPIF、重大ESG課題で「気候変動」最多。ESG投資拡大へ。投資方針に「インパクト」明記(2025年4月2日)
今回のインタビュー調査したのは、運用会社が実施している投資先エンゲージメント実態を把握するために行われたもの。すでに概要は3月に公表された「2024/2025年スチュワードシップ活動報告」の中で開示されているが、詳細についても公表した。
インタビュー調査では、資本コストや資本効率等の観点他、サステナビリティ(ESG)、情報開示、社外取締役と投資家との対話、議決権行使等についても現状を調査した。
運用会社との対話の状況では、対話の内容を取締役会にフィードバックすることも増えてきており、経営幹部との対話を定期開催化している企業もあった。一方、短期業績に関する質問が依然として多い印象との指摘や、ESGに関する準備不足の運用会社がいるとの指摘もあった。また、メーカーからは、単純に株主還元するだけでなく、研究開発を重視している姿についても理解を示す機関投資家がいるとの回答もある。
サステナビリティ・ESGでの対話についても、投資家から有益な助言が得られることがある一方、運用会社の株式運用部門とESG部門から逆のことを言われて企業側が困る事例があったことも紹介された。投資判断でのESG情報の活用方法や、企業価値との結びつきについて、運用会社に理解を促すことを求める声もあった。
議決権行使では、取締役の選任事案に反対された際に、投資家が実態を踏まえず議決権行使の外形基準に基づく行使を行ったという印象や、投資家の事前のコミュニケーションが十分ではなくいきなり反対行使をされたという印象が残った事例もあるとした。
国内運用会社については、「経営陣に対して気を使ってコメントするため経営陣に声が伝わらない」「前期との差分の議論等が多い」「グローバルな視点が欠けている」との指摘もあった。一方、短期視点が特に強いのは海外ヘッジファンドとの指摘もあった。
【参照ページ】「企業インタビュー(結果概要)」の公表について
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