
ENEOSホールディングス傘下のJX金属は4月16日、子会社のJX金属サーキュラーソリューションズ(JXCS)が廃車載リチウムイオンバッテリーに含まれるリチウムの回収率で、世界最高水準の90%以上を実現する新プロセスを開発したと発表した。
同社は、2009年から使用済みリチウムバッテリーからのレアメタル回収を開始。2022年4月には国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション(GI)基金事業「クローズドループ・リサイクルによる車載LiB再資源化」に関する実証実験にも参画している。
EUの欧州バッテリー規則では、廃廃車載リチウムイオンバッテリーからの各レアメタル回収率を、2031年末までにリチウムで80%、コバルト、ニッケルは95%にする必要がある。同社の新プロセスでは、リチウム回収率を90%に向上。回収したリチウムを活用し回収プロセス中の薬品使用量を極少化することで、従来プロセスと比較しカーボンフットプリントを40%削減した。
今後は、NEDOの支援を受け、JXCS子会社のJX金属サーキュラーソリューションズ敦賀で実証試験を進める。既存設備に新プロセス設備の追加工事を実施中であり、2026年度下期の稼働開始を予定、回収した高純度リサイクル原料をサプライチェーンへ供給し評価を進める。様々な事業パートナーと連携を強化し、クローズドループ・リサイクルの社会実装をさらに推進するとした。
【参照ページ】廃車載リチウムイオン電池に含まれるリチウムの高回収率リサイクルプロセスを開発
【参照ページ】次世代蓄電池・次世代モーターの開発
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