
石油ガス世界大手英シェルは5月20日、年次株主総会を開催。複数の英年金基金が提出していた気候変動株主提案を否決したが、賛成が20.56%集まった。
【参考】【イギリス】シェル、スコープ3原単位目標を引下げ。ガソリンやジェット燃料の販売は縮小(2024年3月15日)
今回の株主提案は、特別決議案の形で提出され、同社に対し、液化天然ガス(LNG)の需要見通し、LNG生産・販売目標、天然ガス資産に対する新規設備投資額が、同社の2050年カーボンニュートラル目標とどのように整合しているかを2026年までに開示するよう要求していた。提出したのは、英年金基金のBrunel Pension Partnership、グレーター・マンチェスター年金基金、マージーサイド年金基金で、運用資産の総額は860億米ドル(約12兆円)。
特別決議では、会社の重要事項が審議され、可決には議決権行使の75%以上の賛成が必要となる。今回、取締役会側は、同株主提案に反対を推奨し、理由として、特別決議で可決されると定款事項となり、事業の未来を大きく拘束するため、法定開示以上の開示はすべきでないという見方を示した。同時に、今回の事案が定款変更に適さないとの考えも伝えた。また、同社はすでにLNGに関する開示を自主的に行っていることも強調した。
今回の議決権行使の結果は、賛成20.56%、反対79.44%。議決権行使率は63%だった。否決されたものの、同株主提案を支持していた英ESG投資推進団体ShareActionは、「LNG生産量を倍増させることに株主が黙っていないという強いメッセージを送るもの」「シェルは今後、公的な回答を発表し、LNG戦略とパリ協定へのコミットメントに関する透明性の欠如に関する株主の懸念に対してどのように行動するかを明らかにすることが求められる」と伝え、一定の成果を誇示した。
【参照ページ】Annual General Meeting
【参照ページ】Support for Shell resolution on LNG sends strong message – ShareAction response
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