
国際環境NGOのレインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)、バンクトラック、シエラクラブ、Urgewald、オイル・チェンジ・インターナショナル、Indigenous Environmental Network、Reclaim Finance、エネルギー・エコロジー・開発センター(CEED)の8団体は6月16日、世界主要銀行の化石燃料へ融資・引受状況をまとめた報告書「Fossil Fuel Finance Report 2025(化石燃料ファイナンス・レポート2025)」を発表した。
同様のレポートは今年で16回目。当初は「Reportcard on banks and mountaintop removal」という名称だったが、2013年に「Coal Finance Report Card」に改称。さらに2016年から「Fossil Fuel Finance Report Card」という名称となり、石炭だけでなく問題性の高い化石燃料にまで分析対象を拡大した。2022年からは「Fossil Fuel Finance Report」とさらに名称が短くなった。
今回の分析メソドロジーは、化石燃料の採掘、輸送、消費、貯蔵に関わる2,730社を対象とし、当該企業への融資・有価証券引受額を銀行毎に算出した。算出対象は世界大手65銀行。また、石炭採掘、石炭火力発電、オイルサンド、北極圏原油・ガス開発、オフショア原油・ガス開発、シェールオイル・ガス開発、アマゾン地帯での石油・ガス開発、液化天然ガス(LNG)については個別に融資・有価証券引受額についても算出した。
(出所)Fossil Fuel Finance Report 2025
同レポートによると、世界の銀行大手65社の化石燃料ファイナンスは、2024年に化石燃料事業を展開する企業に、総額8,690億米ドルのファイナンスをコミット。さらに、化石燃料の生産拡大を進める企業に対し、総額4,290億米ドルのファイナンスにコミットしている。パリ協定が発効した2016年以降のファイナンス額は、総額7.9兆米ドルとなった。また過去推移では、2023年までは減少を続け、2023年には7,069億ドルとなったが、2024年に大きく増加した形。内容では、天然ガスやLNGのファイナンスが増えている模様。
今回のレポートで、化石燃料ファイナンスの過去4年合計の最多の銀行は、JPモルガン・チェース。2位はバンク・オブ・アメリカ、3位はシティグループ、4位はみずほフィナンシャルグループで、特に米系4大大手が大きくファイナンス額を増やした。また全体でも48行がファイナンス額を増やした。
日本の銀行では、みずほフィナンシャルグループが4位、三菱UFJフィナンシャル・グループが6位、三井住友フィナンシャルグループが11位に入った。三井住友トラスト・ホールディングスは、かつては評価対象となっていたが、途中から新規融資・引受がなくなっており、対象から外れている。
同レポートでは、以前は、石炭採掘、石炭火力発電、オイルサンド、北極圏原油・ガス開発、オフショア原油・ガス開発、シェールオイル・ガス開発、液化天然ガス(LNG)別の融資・引受額も公表していたが、近年では個別の公表はしていない。そのため、化石燃料ファイナンスの内訳の変遷がわかりづらくなっている。
【参照ページ】Banks fossil fuel finance totals $869 billion in 2024, a dramatic increase in financing
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