
IFRS財団は6月23日、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)が発行した「IFRS S2」に関し、気候移行計画(トランジションプラン)の開示に特化したガイダンスを発行した。
英政府の移行計画タスクフォース(TPT)は2023年、気候移行計画の法定開示フレームワークを発行。その後、TPT開示フレームワークの管理は、2024年にIFRS財団に引き継がれており、今回、IFRS S2のガイダンスとして、移行計画開示方法を示した。
【参考】【イギリス】移行計画タスクフォース、「TPT開示フレームワーク」発行。法定義務化へ(2023年10月10日)
今回のガイダンスの大きな特徴は、気候変動緩和だけでなく、気候変動適応の観点も含めて、移行計画の要素としたこと。気候関連のリスクと機会を踏まえたうえで、目指すゴールとそれに向かう計画を定める作業を「移行プランニング」と呼び、その成果物を「移行計画」と定義した。また、IFRS S2では、移行計画を策定中もしくは策定済みの場合に、移行プランニングと移行計画の内容を開示するよう求めているが、移行計画そのものの策定を義務化しているわけではないことも明確にした。
また同ガイダンスでは、IFRS S2における「ガバナンス」「戦略」「指標と目標」に関し、移行プランニングや移行計画をどのように開示するかが解説されている。
具体的には、「ガバナンス」では、取締役会や経営陣が移行目標の設定、監督、報酬体系との連動、必要なスキルや知見の保持についてどう関与しているかを開示。「戦略」では、移行計画がある場合はその内容(前提条件や依存要因を含む)を、ない場合でも戦略的目標を達成するためのアプローチ、事業モデルの変更、資源配分、ファイナンス戦略、財務影響等を開示。「指標と目標」では、温室効果ガス排出量等の気候関連指標や、それに対する目標と進捗、またはこれらが報酬制度とどう連動しているかなどを開示するよう推奨した。
特に同ガイダンスでは、運用会社、アセットオーナー、銀行、電力、食品、金属・資源採掘、石油・ガスの7セクターについては事例を踏まえて説明がされている。
【参照ページ】IFRS Foundation publishes guidance on disclosures about transition plans
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