
カナダのマーク・カーニー首相は8月22日、アメリカ・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の対象となる米国産製品全てに対する関税を9月1日に撤廃すると発表した。一方、同協定の対象外となる鉄鋼、アルミニウム、自動車に関する関税は維持する。
カーニー首相は4月、米政府が4月3日に発動した自動車・自動車部品関税に反発し、25%の報復関税を発表。一方、米トランプ大統領は7月、2月に発動したカナダ向け追加関税率25%を35%に引上げる大統領令に署名。両国の間で関税引上げが展開されていた。
【参考】【国際】カナダ、米国に自動車報復関税25%。中国は34%宣言。EUも対抗措置協議へ(2025年4月6日)
【参考】【アメリカ】トランプ大統領、対カナダ関税を35%に引上げ。迂回品には40%。対応不服(2025年8月6日)
今回、カーニー首相は、米国が経済主要国との合意を昨今取り付けており、カナダにとっても米国関税外交のスタンスを修正する必要が出てきたと説明。米国が「新たなアプローチ」を始めたと認識し、各国は関税、投資、一方的な貿易自由化、国内市場における政策変更を通じ、「世界最大の経済へのアクセスを購入」する必要性が生じていると述べた。
カーニー首相は8月21日、トランプ大統領との初の電話会談を実施。また今後も会談を続けていく関係性を築いた模様。またアメリカ・メキシコ・カナダ協定(USMCA)のレビュープロセスが2026年に開始予定のため、カナダ政府は米国との協議を9月から開始する用意を進めている。
トランプ大統領は、アメリカ・メキシコ・カナダ協定の加盟国であるカナダとメキシコを、他の国とは異なる関税枠組で取り扱っており、対カナダ関税を35%としているものの、対象外の品目も多く85%が無税。その結果、カナダ産製品に対する平均関税率は5.6%にとどまっている。カーニー首相は今回、米国とカナダの強固な関係は継続しているとアピール。また今回の決定は、カナダの企業や家庭にとってもメリットのあるものとの考えを強調した。
【参照ページ】Statement by the Prime Minister on CAN-U.S. trade
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