
デンマーク財閥A.P.モラー・ホールディングは9月30日、植物由来原料でのプラスチック生産子会社Vioneoを設立したと発表した。2028年の商業運転開始を目指す。投資額は15億ユーロ(約2,500億円)。
Vioneoは、化石燃料を一切使わず、植物由来原料を活用し、エネルギー源も再生可能エネルギーに限定して、グリーンメタノールを生産。そこから誘導品として、ポリプロピレンとポリエチレンを量産する。すでに量産設計は完成しており、ISCC+認証も取得した。製品用途とは、医療機器、家庭用品、自動車、包装等を想定しており、すでにオフテイク締結の協議を開始している。
製造するポリプロピレンやポリエチレンは、製品1kg当たりの温室効果ガス排出量を6kg程度に抑えられる。製品は従来品と同等のため、顧客は既存の製品ラインで同社の素材を活用できる。トレーサビリティも確保する。
工場の立地は、ベルギーのアントワープ。2024年第4四半期にフロントエンドエンジニアリング設計(FEED)を開始し、2025年に最終投資決定(FID)を実施。商業運転を2028年中に予定している。生産能力は年間約30万t。温室効果ガスの削減効果は、年間150万t以上。
A.P.モラー・ホールディングは、海運大手A.P.モラー・マースクの筆頭株主。マースク家のファミリー財団A.P.モラー財団の投資会社として2013年に設立された。他に、ダンスケ銀行、マースク・タンカーズ、マースク・サプライ・サービス、マースク・オフショア・ウィンド等の事業会社を傘下に持つ。
【参照ページ】A.P. Moller Holding launches Vioneo to pioneer fossil-free plastics production
【参照ページ】Vioneo to pioneer fossil-free plastics production
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