
自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)は8月8日、金融機関向けに、金融ポートフォリオにおける自然への依存やインパクト(DIRO)を特定・評価・開示するための課題と改善案をまとめたディスカッションペーパーを公表した。11月3日まで意見を募集する。
TNFDが発表した「LEAPアプローチ」や開示指針により、すでに金融機関129社を含む500社以上がTNFD開示の意向を表明している。しかし実務上は、データ不足や手法の不統一等が課題となっている。企業の自主開示情報は地域・業種毎にばらつきが大きく、モデル推計に依存する場合も多い。アセットの所在地情報が欠如しているという問題もある。さらに、金融機関がポートフォリオレベルで依存とインパクトを評価する指標はまだ開発されていない。
そこで、今回のペーパーでは、これらの課題を踏まえ、金融機関向けの指標として、自然資本のマネジメント状況を示す「レスポンス指標」、ポートフォリオレベルの依存・インパクト指標、生物多様性フットプリント指標の3つのアプローチの可能性を検討した。
TNFDは今後、金融機関のKYC(顧客確認)や申込時情報を活用した資産位置データの共有方法、高リスク農産物(パーム油、大豆、牛肉等)の影響測定手法の標準化等も議論する。また、今回実施する意見募集を通じ、新たなガイドラインや指標の優先分野を特定していく考え。
【参照ページ】Discussion paper on identification, assessment and disclosure of dependencies and impacts on nature in financial portfolios
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