
米農務省は8月19日、One Big Beautiful Bill法に基づき、農地への再生可能エネルギー設備設置や省エネ設備投資に対する政府補助制度の内容を修正すると発表した。REAP保証融資プログラムと、ビジネス&インダストリー(B&I)保証融資プログラムが対象となる。
【参考】【アメリカ】One Big Beautiful法案、両院で可決。IRA税控除「廃止」を「減額」に修正(2025年7月4日)
REAP保証融資プログラムは、農家や農村ビジネスのエネルギーコスト削減、温室効果ガス排出量削減、再生可能エネルギー普及、農村経済の強化等を目的とし、2008年の農業法改正で創設。設備費用の25%を補助金(上限あり)、残り75%に対する政府融資保証(上限あり)が受けられることになっている。対象は、農業収入が総収入の50%以上の農家と、人口5万人未満の地域にある農村の小規模事業者。前バイデン政権下で成立されたインフレ抑制法(IRA)では、同プログラムの予算を大幅に拡充し、一部のケースでは最大50%まで補助金が得られる制度となっていた。
ビジネス&インダストリー保証融資プログラムは、さらに古く1972年からの制度で、農業不動産や農業設備に対する補助制度で、金融機関から融資を受ける際に、金融機関を通じて政府保証を最大8割から9割受けられる制度。人口5万人未満にある企業、公共団体、個人等が対象。
ブルック・ロリンズ農務長官は8月18日、テネシー州のビル・リー知事、マーシャ・ブラックバーン上院議員、ビル・ハガティ上院議員、ジョン・ローズ下院議員、スティーブン・ベイデン農務副長官とともに、農地に太陽光発電パネルに対する助成を廃止すると表明。農地の太陽光発電所への転換を禁止する意向を掲げていた。
今回の発表では、2012年以降、全米農地での太陽光発電設備設置は約50%増加したと説明。同プログラムの補助を受けた太陽光発電は、農地の地価を高騰させ、入手困難にするため、農家が農地を利用することをより困難にしていると主張。テネシー州だけで、過去30年間で、120万エーカー以上の農地が失われ、2027年までに200万エーカーが失われるとの予想を伝えた。
今回の制度改訂の具体的な内容は、REAP保証融資プログラムに関しては、設備容量50kW超の地上設置型太陽光発電システムは同プログラムの対象外になると発表した。前日の農務長官の発表では、全面禁止も予想されていたが、実際には50kW超の案件に限定し、対象外となった。
もう一方のB&I保証融資プログラムに関しては、太陽光発電と風力発電は対象外となった。
【参照ページ】Secretary Rollins Blocks Taxpayer Dollars for Solar Panels on Prime Farmland
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