
環境省は8月24日、令和8年度「脱炭素型循環経済システム構築促進事業」の「プラスチック等資源循環システム構築実証事業」(間接補助事業)の1次公募結果を発表した。選定されたのは6件で、王子ホールディングス、カンボウプラス、栗田工業、住ベシート防水、三井化学、ENEOSホールディングス傘下のENEOS。
同事業は、脱炭素社会の構築に資する資源循環システムの構築を加速するため、従来型の化石由来資源の利用を段階的に改めていくもの。化石由来資源の代替素材の開発や、プラスチック等のリサイクル技術・システムの高度化等の技術的課題を解決し、事業化に向けて必要な実証を行う位置づけ。
4つの公募区分は、「化石資源由来プラスチックを代替する省CO2型バイオプラスチック等(再生可能資源)への転換及び社会実装化実証事業」「プラスチック等のリサイクルプロセス構築及び省CO2化実証事業」「廃棄物等バイオマスを用いた省CO2型ジェット燃料等又はジェット燃料等原料製造・社会実装化実証事業」「廃油のリサイクルプロセス構築・省CO2化実証事業」。結果、採択すべき事業として6件を選定した。
代替素材分野では、王子ホールディングスの「国産木材を主原料としたバイオメタノールの製造に関する実証事業」が選ばれた。プラスチック原料となるメタノールを木質資源から製造するもので、原料を循環流動床ガス化炉でガス化し、生成した水素、一酸化炭素及び二酸化炭素から触媒反応によりメタノールを製造する工程において、商業生産に適した原料条件や製造工程を検証する。住友重機械工業と共同して実施する。
リサイクルの区分では4件が選ばれた。カンボウプラスは、分離分別が極めて困難な合成樹脂と繊維から成る複合シートを、分離せずに微粉砕加工技術で再生材料化し、使用済み建築シートを再び建築シートへと循環させる水平リサイクルを目指す。
栗田工業は、紙おむつ由来の複合プラスチックについて、微粉砕及び配合最適化による品質管理と、乾燥・前処理プロセスの効率化を図り、再生材の付加価値向上、温室効果ガス排出量の削減、および資源循環の社会実装を目指す。また、紙おむつメーカーと連携し、リサイクルしやすい製品設計から使用・回収、分別、再生利用までを一体化した地域循環モデルを構築・検証する。
住ベシート防水は、製造時や施工時の廃材として回収した屋上防水用の軟質塩化ビニル防水シートについて、シートに複合されている補強ネット由来の繊維成分を除去し、同種シートの原材料として再利用する技術を実証する。これにより、水平リサイクルとライフサイクル全体における温室効果ガス排出量の削減を目指す。
三井化学は、複層フィルムや容器包装等の複合材プラスチックから、溶媒分離技術によりポリオレフィン(PO)を選択的に回収し、高品質なリサイクルPOとして再資源化する技術のスケールアップ検証を行う。従来は燃料利用されてきた廃プラスチックの資源循環化と温室効果ガス排出量の削減を目指す。
代替ジェット燃料等の区分では、ENEOSの「非可食バイオマス資源からの第二世代バイオエタノール製造実証事業」が選ばれた。ガソリン基材や持続可能な航空燃料(SAF)向け原料としての利用が期待される第二世代バイオエタノールについて、廃棄物を含む非可食バイオマスから安定的かつ効率的に製造する技術を実証するとともに、製造するバイオエタノールの燃料等としての適用可能性を検証する。
【参照ページ】令和8年度脱炭素型循環経済システム構築促進事業 (うち、プラスチック等資源循環システム構築実証事業)(間接補助事業)の1次公募結果について
【参照ページ】「国産木材を主原料としたバイオメタノールの製造に関する実証事業」が環境省 脱炭素型循環経済システム構築促進事業 に採択
【参照ページ】【環境省】令和8年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金 脱炭素型循環経済システム構築促進事業(うち、プラスチック等資源循環システム構築実証事業)に採択されました。
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