国際NGOオックスファム・インターナショナルは1月20日、一部富裕層への富の集中と女性の不平等性に警鐘を鳴らしたレポート「Time to Care」を発表した。現在、富裕層2,153人は、世界人口の60%相当の一般の4.6億人よりも多くの富を有している。さらには、世界で最も裕福な男性22人は、アフリカすべての女性よりも多くの富を有する程に格差は広がっているとした。
一方、女性は無給もしくは低賃金の介護業務に従事している点を指摘。無給介護では、4分の3以上が、保育士、家政婦、介護助手等の有給介護の3分の2を女性が担っているとした。無給介護については、介護のため労働時間短縮もしくは、仕事を辞めざるを得ない場合が多い。また、有給介護についても、労働時間が不規則であり、身体的・精神的犠牲を伴うにも関わらず、低賃金である等の課題を挙げた。
同レポートは、世界人口の増加や高齢化により、2030年までに要介護者が23億人に達すると推定。気候変動に伴い最大24億人が水や女性にアクセスできない地域に居住しているため、現在の体制ままでは、要介護者が長距離移動を余儀なくされるとした。また今後10年間、最も裕福な1%に対し、0.5%の追加税を課すだけで、高齢者や育児、教育、健康等の分野で1億1,700万人の雇用創出可能と予見。資金提供による女性の貧困と不平等の解決に取り組む必要性を示した。
【参照ページ】World’s billionaires have more wealth than 4.6 billion people
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