金融世界大手英HSBCは、三菱商事が出資するベトナムでのビンタン3石炭火力発電所の融資団から撤退していたことが明らかとなった。アジア・タイムス紙が1月22日、報じた。HSBCは、同発電所のフィナンシャル・アドバイザーに選定されていた。
同発電所は、ベトナム南部ビントゥアン省に建設が予定されている石炭火力発電所。設備容量は1.98GWで超々臨界圧(USC)。総投資額は20億米ドル。2020年に建設を開始、2024年の稼働開始を予定している。近接地には、ビンタン1、ビンタン2、ビンタン4がすでに稼働している。事業主体は、Vinh Tan 3 Energy Joint Stock Company(VTEC)。同社への権益構成は、小泉環境相が問題視しているブンアン2石炭火力発電事業と同じ三菱商事が40%、中国電力が20%出資するOne Energyが49%。その他は、ベトナムのPACIFIC Corporation22%、ベトナム電力公社(EVN)が29%。EPCは、中国の哈爾浜電気。
【参考】【日本】小泉環境相、ブンアン2石炭火力事業が首相官邸決定の「石炭火力輸出4要件」に違反と批判(2020年1月27日)
融資団には、中国の国家開発銀行を中心に、中国工商銀行(ICBC)、中国建設銀行、中国銀行、交通銀行、英スタンダードチャータード、HSBCが加わる予定だった。しかし、スタンダードチャータードは12月17日、石炭ポリシーを強化し、ビンタン3とブンアン2の双方から撤退。そして今回、HSBCもすでに撤退していたことがわかった。
【参考】【イギリス】スタンダードチャータード、石炭関連売上比率10%未満に下げない企業へのファイナンス禁止(2019年12月22日)
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