エネルギー世界大手イタリアEniとエネルは12月2日、グリーン水素事業での事業提携を発表した。Eniの製油所2ヵ所の近郊に、各々10MW電解槽を設置予定。2022年から2023年までにグリーン水素の生産を開始する見込み。
グリーン水素とは、再生可能エネルギー電力で水を電気分解することで生成する水素。化石燃料の改質で生産されるグレー水素と異なり、生産過程で二酸化炭素を排出しない。今日の主流はグレー水素だが、将来的にはグリーン水素が主流になるとみられている。
エネルは、米国やスペイン、チリでもグリーン水素生産プロジェクトを遂行中。経済性が改善された場合、2030年までに容量を2GW以上に拡大する。一方Eniは、イタリアと英国でも水素プロジェクトを検討している。
またEniは11月20日、傘下のEni Rewindとエネルギー大手イタリアのヘラ・グループ傘下のHerambienteがイタリア・ラヴェンナ地域の特別管理産業廃棄物処理施設の建設で、合弁会社を設立すると発表した。2021年より稼働予定、廃棄物処理能力は年間6万t。
両社は、同国の特別管理産業廃棄物処理施設の不足を課題視し、事業ニーズを掴みに行く。Eni Rewindは、固形廃棄物・廃水処理サービスの調達プロセスを担当し、Herambienteは施設の操業を担う。イタリアは2019年9月、2015年に策定されたEU政策「サーキュラー・エコノミー・パッケージ」を国内導入し、リサイクル率向上で新事業領域と雇用創出を目標として掲げている。今回発表の廃棄物処理施設も、同政策の追い風を受ける。
【参照ページ】Enel and Eni jointly develop hydrogen projects
【参照ページ】New Eni company - Hera for industrial waste management in Ravenna
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