食品世界大手米ペプシコは12月2日、2022年までにEU加盟国9カ国で販売するペプシブランドの飲料ボトルで、バージンプラスチックの使用を停止し、100%リサイクル再生PET(rPET)に転換すると発表した。年間7万t以上の石油由来バージンプラスチックを削減でき、ボトルあたりの二酸化炭素排出量を40%削減できる見込み。
今回の発表は、2025年までにEU市場で新製品製造で、再生プラスチック1,000万t活用を目指す欧州委員会の政策キャンペーンを支援するもの。
同社は2018年、2030年までにEU全体でrPET使用率50%にする目標を発表。炭酸飲料向けの再生プラスチックボトルのイノベーション、見た目の改善、再生素材の入手のしさすさの向上により、進捗を加速し、すでに30%に到達している。同社商品ポートフォリオの約90%は、すでにリサイクル可能、堆肥化可能または生分解性。飲料ブランド「トロピカーナ」「Naked Smoothies」「リプトン・アイスディー」では、多くのEU市場で100%rPETボトルを達成済み。
ドイツ、ポーランド、ルーマニア、ギリシャ、スペインでは2021年、フランス、イギリス、ベルギー、ルクセンブルグでは2022年に100%rPETに転換する見込み。同アクションは、同社傘下のボトラーとフランチャイズの双方に適用。フランス、イギリス、ドイツ、ベルギー、ルクセンブルグでは、ペプシブランドだけでなく、セブンアップ、マウンテンデュー、リプトンアイスティー等、すべてのソフトドリンクが対象もなる。ポーランドとルーマニアでは、飲料ブランド「ミリンダ」で100%rPETを採用する。
また同社は、サーキュラーエコノミー推進の英エレン・マッカーサー財団主導のイニシアチブ「ニュー・プラスチック・エコノミー」や、「グローバルコミットメント」、「EUサーキュラー・プラスチック・アライアンス」、「Alliance to End Plastic Waste」等に加盟。直近では、欧州ブランド連合(AIM)が9月に発足したプラスチック・トレーサビリティ・プロジェクト「HolyGrail」にも参画。複数ステークホルダーと協働し、サーキュラーエコノミーを推進している。
ペプシコはまた、EU全体の拡大生産者責任(EPR)スキームに参加して、回収率とリサイクル率を向上させ、2029年までに90%の回収というEUの目標を達成するには、道路脇回収が難しい場合のためにデポジット返還スキームを提言している。
【参照ページ】PepsiCo Commits to 100% Recycled Plastic Beverage Bottles for its Pepsi Brand in 9 EU Markets By 2022
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